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犯人は生首に訊け

2017年作品、イ・スヨン監督、チョ・ジヌン、キム・デミョン、イ・チョンア出演。

医師のスンフン(チョ・ジヌン)はソウルで開業をしていたが、株で失敗をして経営に行き詰まり倒産をしてしまい、妻とも離婚した。 そして友人の紹介で、その友人の医院で3か月働かせてもらえることになった。
しかしこの地域は、15年に渡り未解決の連続殺人事件が起きている京畿道の新都市。 最近は開発が進みようやく収まったかに思えるのだった。
彼のマンションは1階の精肉店が大家だった。 ソン・ゲウン(キム・デミョン)は父のチョン(シン・グ)、そして後妻と前の妻の息子との4人暮らしだった。
スンフンは新たな病院で働き始めしばらくしたある日、氷が解けてきた漢江から首と手足が切断された女性の死体が浮かび上がり、住民たちの間に不安が広がる。 そんな中、認知症にかかったチョン老人がスンフンの勤める病院にやってくる。 チョン老人という事で、昼休みだったが検診をしてあげることになった。 看護師のミ・イヨン(イ・チョンア)が手伝ってくれたが、昼休みなので早めに休憩に入っても良いと言い先に食事に行かせたが、麻酔の効いて意識朦朧のチョン老人は何か変なことを口走るのだった。
「体は橋から捨てれば見つからない、頭はまだ冷蔵庫の中」 とのつぶやき。 殺人を示唆するようなその言葉から、スンフンはこのことが気になって仕方がなくなるのだった。
歳が近いソン・ゲウンは、スンフンのところに差し入れをしてくれ、せっかくだから家で飲まないかとスンフンが誘う。 しかししばらくして妻から早く帰れと言われるソウ・ゲウン。
しかし今度は、逆に誰もいないからと言って店で飲もうと逆に誘われる。 けっこう飲んだ時、ふと冷凍庫を見ると、何かちょうど人間の頭が入るくらいの黒いビニールを見つける。 思わずそれを持って帰って来て冷凍庫に入れるソンフン。
そして、大家の妻の姿が消える。 ソンフンは一家の事件への関与を疑っていく…

ショッキングな邦題がつけられたこの作品、原題は 「BLUEBEARD」 というんですね。 “青髭” というのが直訳ですが、その後、「解氷」 と改題がされている感じなんですね。
監督はイ・スヨン、初鑑賞の監督です。 主演はチョ・ジヌン、先日観た 「殺戮にいたる山岳」 に出演。 多くに作品で見る売れっ子俳優さんですね。
看護師役でイ・チョンア、あれ?初めてみるようです。 そして精肉店の店主でキム・デミョン、「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15015909.html ではインパクトのある役をしています。
物語は心理的なサイコホラーですね。 いろんなところに伏線が張られている作品で、冒頭に出てくる首のない死体がなかなかショッキングな掴みになっています。 今から15年前にこの地区一帯で起こった連続殺人事件、しかし犯人は捕まっていないという設定なんですね。 そして、その犯人がこの痴呆が進んできたチョン老人ではないか? スンホンはまずそこの考えが頭から離れません。
ソン・ゲウンの前妻はフィリピン人ですが、彼女は離婚してフィリピンに帰ったのか?そしてこの後スンホンの離婚した妻が訪ねてきますが、その後行方不明になってしまったり、精肉店の妻も姿が見えなくなります。
そして病院に現れる謎の帽子の男、物語はだんだん佳境に入って行き、スンホン自身も身の危険を感じるようになっていくんですがね(^^)
しかしこれはサイコホラー、物語は急展開を見せて行きます。 辻褄が合うようで合わない現象が起きてきて、そして一気にひっくり返ってくるんですね。 しかし本当の真実が解明されることはなく、それぞれの秘密は闇の中に埋没していくんですね。
これはちょっと難しいですが、なかなかのサスペンスホラー、お勧めの韓国サスペンスですね。

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借金を作ってここに来たスンホン

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大家で肉屋のソン・ゲウン

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スンホんの医院の看護師・ミ・イヨン

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そして肉屋の冷蔵庫であるものを見つけてしまう

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それを家に持ってきてしまう

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