anttiorbの映画、映像の世界

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PiCNiC

1996年作品、岩井俊二監督、CHARA浅野忠信、橋爪浩一出演。

心に病を負っているココ(CHARA)はある日車に乗せられ、病院にやってきた。 笑顔で迎えてくれる数人の医師たち。 しかし自由を奪われ、両親は車で帰っていく。彼女は両親に見捨てられ、廃屋のような精神病院に入れられてしまった。
その日から殺風景なベッドに寝かされ、不気味な笑顔を浮かべるナースたちが、獲物を狙うかのようにココの着ていたものを奪おうとする。 カラスのように全身を真っ黒な衣装で固めたココは、若いナースに脅されて白い病衣に着替えさせられてしまうのだった。
ココはサトル(橋爪浩一)という青年に声を掛けられる。 サトルは隣部屋のツムジ(浅野忠信)に、ココのことを気に入ったと話した。
ツムジはよく幻覚を見てはうなされていた。 小学校の担任が登場しては、雨に打たれて苦しむ幻覚だった。
ココはカラスを捕まえて羽根をむしり取り、その羽根でマントを作っていた。 病衣を着せられてからも、 お気に入りのマントを手放さずにいた。 白い病衣が気に入らないココは絵の具で病衣を真っ黒に染め、はしゃぐのだった。
ある日ココは病院の塀に上って外の風景を眺めているツムジとサトルを見かける。彼らが探検に行くというのでココも塀の上を歩き付いていくと、行き止まりに到着した。 帰ろうとする二人にココは 「外に出なきゃいいんでしょ」 と言い、塀の上を伝って病院の外へ進んでいくのだった。 それをツムジが追いかけていく。
やがて二人は教会に辿り着き、子供たちが歌う賛美歌が聞こえてきた。 牧師(鈴木慶一)が中に入るかと勧めてくるが、下には降りられないとツムジが答えると、牧師は 「さては天使が舞い降りたのか」 と言って塀の上に上ってきた。
神を信じるという牧師に、神なんかいないとツムジは反論した。 ツムジは地球が滅亡するように願っても叶わないというのだった。
そんなツムジに牧師は聖書をプレゼントする。 ツムジは貰った聖書を真剣に読み始めるのだった・・・

監督は岩井俊二、近作は 「リップヴァンウィンクルの花嫁」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14128844.html 製作された時代背景から、ある種世紀末的な作品になったいる感じですね。
主演はCHARA、女優としては岩井監督の 「スワロウテイル」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14021951.html と2本に出演しています。 そしてこの作品で浅野忠信と出会い結婚したと言われていますね。
そしてもう一人橋爪浩一、彼は1999年の事故で亡くなっているんですね。 今作でも何か象徴的な役でした。
物語は、塀の上をどんどん進んでいく3人のお話になって行きます。 塀から向こうに行くと、外の世界になってしまう。 しかしこの塀の上を行くと果てがあるかもしれない。 それは世界の終りを見る旅でもありました。
途中捜索願が出ていると言って警察官が塀から降りるように促しますが、ツムジは彼から拳銃を盗んでさらに先に進みますが、サトルは途中で落下してしまうんですね。
何か破滅的な作品ですが、岩井監督らしい心の虚無を現した作品に感じました。

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ココを乗せた車があるところに向かっている

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着いたところに待っていたのは白衣を着た人たちだった

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そこでツムジと知り合い

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塀の上に登ってみる

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そこで牧師と会い聖書をもらう

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サトルと3人で塀の上を歩きはじめる

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