anttiorbの映画、映像の世界

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ある愛へと続く旅

2012年作品、セルジオ・カステリット監督、ペネロペ・クルス主演。

イタリア・ローマ。 ある日、ジェンマ(ペネロペ・クルス)のもとに、青春時代を過ごしたサラエボに住む旧い友人ゴイコ(アドナン・ハスコヴィッチ)から電話がかかってくる。ジェンマは16歳になる息子ピエトロ(ピエトロ・カステリット)との難しい関係を修復するために、彼と共に自らの過去を訪ねる旅に出ることを決意する。
1980年代初頭の旧ユーゴスラビア。 サラエボに留学中のイタリア人女子大生ジェンマは、ゴイコに同行し、いろんな人間を紹介される。 気さくな仲間たちができたジェンマは居心地のいい空間を得て嬉しかったが、その中でアメリカ人の写真家ディエゴ(エミール・ハーシュ)がいた。
ディエゴは、一瞬で彼女のことが気に入り、積極的にアタックを開始する。 始めはみんなの中の一人の男性だったが、彼の積極性に負け、だんだんと彼女も恋に落ちて行く。
しかしイタリアに帰国した彼女は、ずっと付き合っていた男性と結婚をしてしまうのだった。 だが、二人はあっという間に別れてしまい、そこに来たのがディエゴだった。
彼女の父は写真家という彼を最初から気に入り、ローマで新婚生活をスタートさせる。 だが二人は子供を熱望するが、その夢は無残にも打ち砕かれてしまうのだった。 彼女はどうしても流産をしてしまう体なのだった。
そんな中、サラエボに不穏な空気が 流れ始め、遂に民族紛争の火蓋が切られる。ディエゴは、戦場の現実を記録するため一人サラエボに向かい、後を追ったジェンマもかつての友人たちと再会、人道支援活動に参加し、以前とは全く違う状況下のサラエボで暮らし始める。 そんな日々の中でもジェンマはディエゴとの子供が欲しいという夢を捨てきれず、二人は代理母を探し、ミュージシャンを目指すアスカ(サーデット・アクソイ)という女性に出会う。
意志の強い瞳と熱い夢、長い髪をもつアスカと二人は意気投合、ジェンマはアスカに代理母としての願いを託すのだった。
しかし、戦況は悪化の一途を辿り、血で血を洗う無残な日常が繰り返され、かつての美しい街はその姿を失っていった・・・

ベネロペ主演という事でチョイスした作品、まず驚くのは、若い頃と、中年期をうまく特殊メイクで演じ切る彼女ですね。 まったくどちらも違和感がないし、役者を変えてはいけないところを実にうまく熟していました。
監督はセルジオ・カステリット、実は冒頭で、今の夫になっている軍人さん役なんですよね。 物語に絡んでくるのは出会いのシーンくらいですが、この監督実に上手いですね。 他作品はまだ見ていませんが 「赤いアモーレ」 は見なくては。
主演の彼女は、近作で見たのは 「悪の法則」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10646342.html 「ローマでアモーレ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10758051.html までさかのぼってしまいます。
そしてディエゴ役はエミール・ハーシュ、「ローン・サバイバー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11300244.html でダニー役、そして今度公開の 「ジェーン・ドウの解剖」 に出演しています。
物語は、劇的な出会いから、一緒になり写真家としてハッピーな日々を送るはずだったジェンマとディエゴに、いろんな運命が待ち構えているというお話。 一つは子供ですね。 どうしても生むことができず流れてしまうジェンマ、さらにそこにユーゴ戦争が起こってしまいます。
そしてサラエボの地で出会ったアスカ、彼女が二人の運命を変えて行くんですね。
舞台はこのサラエボの土地を歩く母と息子、そして回想シーンで作られていますが、母子の葛藤、そしてラストに明かされる衝撃の事実、感動とショックが同時に襲ってくる悲しい物語でした。

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息子と誘われてサラエボに向かうジェンマ

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若き日のジェンマ

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カメラマンのディエゴと出会う

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そしてジェンマは離婚後彼と一緒になるが

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二人の間には子供が出来なかった

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そして彼女に代理母を頼むのだった

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