anttiorbの映画、映像の世界

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グッドナイト&グッドラック


2005年作品、ジョージ・クルーニー監督、デイヴィッド・ストラザーン主演。

1953年、テレビ黎明期のアメリカ。 国民は、マッカーシー上院議員による共産主義者を告発する運動 ”赤狩り“ に怯えて暮らしていた。 そんな中、CBSの人気ニュース番組 『シー・イット・ナウ』 のキャスター、エド・マロー(デイヴィッド・ストラザーン)は、ある空軍兵士が ”赤狩り“ のため除隊処分されようとしている事件を番組で取り上げる。
こうしてマローやプロデューサーのフレンドリー(ジョージ・クルーニー)、ドン・ヒューイット(グラント・ヘスロウ)や、秘密で職場結婚しているジョー・ワーシュバ(ロバート・ダウニー・Jr.)とシャーリー・ワーシュバ(パトリシア・クラークソン)らの記者たちが、マッカーシーからの圧力を受けることになる。
しかし54年、CBSの会長ペイリー(フランク・ランジェラ)の支持を得て、マローはマッカーシーの虚偽と策謀を露わにする番組を放映、これが大きな反響を得る。 一カ月後、マッカーシーが反論に出たが、世論はマローを支持し、CBSは完全勝利を収めた。
だが次第に、政府や広告主との関係を案じるペイリーは、マローたちを危険視し始める。 ワーシュバ夫妻は突然の退社をほのめかされ、テレビ業界には大衆化の波が押し寄せていた。
ある日、マローとフレンドリーは、ペイリーから 『シー・イット・ナウ』 の時間枠変更と、スタッフの削減を命じられる。 58年、マローは報道番組制作者協会のパーティで、テレビ業界の未来を憂えたスピーチをするのだった・・・

モノクロのこの作品、1950年代のお話なんでなかなかフィットしていますね。
監督はジョージ・クルーニー、監督2作目のようですね。 彼の監督作品は 「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9852515.html 「ミケランジェロ・プロジェクト」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13640884.html と見ていますが、今のところこの作品が一番好きかもしれませんね。 脚本にも参加しています。
主演はデヴィッド・ストラザーン、「GODZILLA ゴジラ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11943075.html ではウィリアム・ステンツ少将という暴走気味の軍司令官の役をしていました。 しかし今作の彼の語りは、物凄かった!
社会派の今作品は、第2次大戦が終わり、枢軸国が消え、新たな敵として台頭してきた共産主義アメリカが震えていた時代ですね。 コンセプトは違いますが、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14318269.html で描かれていた時代感とダブって観ていました。
上院議員:ジョセフ・マッカーシーが行った赤狩り、「マッカーシズム」 と呼ばれたもので、当時の資本主義国家全体にあった、共産主義弾圧の過激な物でした。
しかしそれがエスカレートし、リベラル全体をも巻き込んだ激しいものになっていったときに、報道、テレビの立場で反撃をしたエドワード・R・マローの反撃のところですね。
世論はマローにだんだんとなびいてきますが、もちろん反撃もあり、だんだんチームが解体されていく締め付けが行われていく。 番組の締めの言葉 「Good Night, and Good Luck」 の響きが何ともかっこいい。
渋くて短い作品ですが、これはなかなか見応えがありました。

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赤狩りの時代

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報道とは?

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不当除隊問題を取り上げる

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しかしテレビ局上層部にも圧力が

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戦いは続く

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Good Night, and Good Luck

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