anttiorbの映画、映像の世界

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裸足のピクニック

1993年作品、矢口史靖監督、芹川砂織主演。

ごく普通の女子高生のはずの鈴木純子(芹川砂織)は、友人・彼氏にも恵まれ平凡ながらも平和な日々を過ごしていた。 その日はうっかり電車の中で居眠りをしてしまった。 目が覚めると目の前に車掌がいて、検察に来ていた。 そして借りた定期券からキセル乗車がバレてしまう。
駅で足止めにされ、問い詰められる寸前に純子は隙を見て逃げ出すが、途中カバンから教科書を落としてしまい、それから身元がわかってしまい。 母親(梶三和子)が呼び出される。 しかしその前に担任の緒方明が駅員から皮肉を言われており、彼は母親を見つけるとねちねちと嫌味を言いはじめる。
一旦は様子を見に駅まで戻る純子だが、いたたまれず祖母の家に逃げ込むが、祖母の姿はなかった。 しばらく待っていると電話が鳴り、叔母からの電話だった。
そこに両親が現れ祖母が亡くなったことを知らされる。 しかし、その帰り道、バイクが衝突してきて、両親は重傷を負い入院となってしまう。 純子は祖母の遺骨を持って帰宅することになるが、骨を落としてしまい、運悪くそこに清掃車が通りかかり骨は回収されてしまった。
骨が無くなってしまったので、彼女は火葬場に行き、人の骨を盗もうとするが、焼き場から出てきた骨に触ったところを祥子(娘太郎)という謎の女性に捕まってしまう。
彼女は家に行こうと彼女を連れて向かった家で多少くつろぐことができたのだが、実はそれは全く他人の家だった。
彼女は他人の家に不法侵入する常習者で、またもや逃げ出した純子は山奥の食堂で食中毒を起こし、入院。 その間に実家は交通事故の賠償問題から一家離散の憂き目となり、妹の陽子は純子に恨みを持つキリコらと復讐を誓う。
一か月後に純子は戻ってくるが、家はなく、かつての恋人は新しい彼女と同棲中。すがれるのはまたもや現れた祥子だけとなったのだが…

矢口監督の初期の作品、そして第7回PFFスカラシップ作品ですね。 主演の鈴木純子役は芹川砂織、このあと1作品に出演履歴がありますが、その後は女優としては?
監督としては第1回の劇場公開作品、初期の矢口監督らしいというか、お話がどんどん転がって行く感じはもう特徴が表れていますね。 父親役でMr.オクレが出ていますが、台詞はほとんどない(^^) 出てきて怪我をしてまた画面から消えて行く、そんな感じでしたが。
物語はどんどん坂道を転げ落ちて行く女の子の物語。 運が悪い以前に、呪われているかもしれないほどの転落の人生、悲惨というか、まあよく死なないなあというくらいの人生になって行きます。 冒頭ではプラトニックな彼氏までいる、ある意味満たされている女子高校生でしたが。
まあ今でこそ感動的な展開の作品作りをする矢口監督ですが、先日観た共作での「パルコフィクション」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14747079.html 同様、シュールな作品でしたね。

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普通の女子高生だった純子

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しかしふとしたことから転げ落ちていく

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妹からも恨まれてしまう

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