十数年前のタイでは、ナンバー8（ポンパット・ワチラバンジョン）率いる地元最大のマフィアと日本ヤクザの抗争が激化していた。 日本ヤクザの大物・マサシ（阿部寛）は、抗争のけりをつけるため、休戦をし日本のやくざと争わない事の交渉をする。 しかし、その時マサシはナンバー8の女・ジン（“ソム”アマラー・シリポン）と出会い、運命的な恋に落ちてしまう。
マサシはジンをナンバー8の目の前でさらっていくが、ナンバー８は、決して自分の前に顔を今後出さないよう叫ぶのだった。 ジンはマサシの身を案じ、帰国を勧める。 しかしそのとき、ジンはマサシの子供を身ごもっていた。
ジンは1人で娘を産み、禅にちなみゼンと名づける。 ゼンは自閉症で脳の発達が遅かったが、2人はつつましくも幸せな生活を送る。 やがて美しく成長したゼン（“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナン）は、アクションのビデオを観ただけでその技を習得するほど、並外れた身体能力を持っていた。
幼馴染みのムン（タポン・ポップワンディー）は、その天性の反射神経を持ったゼンを利用して、金もうけをすることを思いつく。 しかしそんな二人に絡んでくるチンピラが来るが、相手の攻撃をかわし、ゼンはあっという間に敵をやっつけてしまう。
格闘系の映画や、ゲームを見ることによってゼンはその技術を見につけていくが、彼女にその自覚はなかった。
ある日、ジンが末期の白血病に侵されていることが発覚する。 ムンはゼンの面倒を見ていて、もっとカネを稼がないと薬代も払えなくなると思っていた。 そんな時ムンはジンがかつてお金を貸していた記録を見つける。 そのお金を返してもらうために、ゼンとムンはリストに載っている人を訪ねていくのだった。
しかし二人は相手にされず、却って痛めつけられてしまう。 その時ゼンが覚醒する。 ゼンは武術で対抗し、借金の回収に成功してしまうのだった。 次々と借金の回収をして行くムンとゼン。 しかし、二人の行動は、自分の縄張りで勝手な行動を許さないナンバー8の耳に入ってしまうのだった。
そして彼女の本格的な戦いが始まるのだった…
タイと言えば “ムエタイ”、日本ではキック・ボクシング、タイ式ボクシングとして、私の子供のころ、大きなブームが湧きおこりました。 日本人スター選手も出てきて、テレビ中継もしていたんですよね。 その源流は、日本の選手は空手家からの転身が多かったんですが、洗練されたムエタイは、そんな空手家が転向して現地に修行に行ったりして、日本における “キックボクシング” になって行ったそうです。
監督はプラッチャヤー・ピンゲーオ、多くの格闘アクション作品を監督、製作参加していますね。 主演はジージャー・ヤーニン、とにかく彼女のアクションは凄いですね。私は初めて見ましたが、女性でここまで演じ切るのは凄いですね。 まだまだ彼女の作品はあるんでどんどん見たくなりました。
また日本からは、阿部寛、佐野大和、が参加していますね。 基本日本人とは英語で会話しています。
物語はいたって簡単、障害を持って生まれた少女が、天才的な格闘術を持っていて、母のため、友のために悪人をとにかくやっつける、そのアクションが凄いんですね。
エンドロールで、ＮＧ集というか、ちょっとしたメイキングが入っていますが、彼女自身も、相手役もそれこそ生傷が絶えなったり、首をやってしまい入院する俳優もいましたね。
しかしその甲斐あってか、とてもレベルの高い、ムエタイアクションとなっています。これは大画面で見たかった作品ですね。
マサシとジンは結ばれ
