2015年作品、トニ・ベスタード、マルコス・カボタ監督、デヴィッド・プラウズ主演。
だが彼は、シリーズの生みの親ジョージ・ルーカスとの間でトラブルが重なり、ある事件をきっかけに 「スター・ウォーズ」 公式ファンイベントへの出入りを禁じられてしまう。 当時一体、両者の間で何があったのか?
その真実を明らかにするため、ダース・ベイダーを深くリスペクトする映像クリエイターが、当時のスタッフ、キャストに取材を敢行。 世界一有名な悪役を演じたマスクの下の男の人生の光と影を描き出してゆく。
さらに、もう一度、史上最も有名な悪役として、あの名シーンを演じて欲しいとデヴィッド・プラウズへの説得を試みるが……。
濃いマニアなら知っている話だとは思いますが、この作品の冒頭にはある面白いテロップが流れます。 「この作品はルーカスフィルムとは関係が無い」 この一言で、映画のシーンが使われないこと、許可を取っていない、または取れなかったことが予想されます。
しかしこれはスター・ウォーズのある種ドキュメンタリー作品であり、当時一介の自主制作版として始まった今作が、お化けの様に超大ヒットとなり大メジャーSFとなったことから、いろんなことが生じたことがよくわかりますね。
「エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街 -」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14623904.html という作品が、「ローグワン」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14629526.html 公開と同時期に公開され大盛況でしたが、今作はそこにも登場したデヴィッド・プラウズに焦点を当てた作品になっています。
彼はもちろんダース・ベイダー役の俳優。 大柄な体格で、オファーを受けた時、同じ大柄な役のチューバッカとどちらをするか?と聞かれ、毛むくじゃらの猿人は嫌だと言ってあえて悪役を選んだと語るシーンがありました。
しかし彼は公式イベントには実は呼ばれない、ルーカスサイドとある事件で大きな確執が生まれ、抹殺された状態なんですね。
彼は当時40歳前後、役者として、人間として脂がのった時代、しかし並はずれた体躯の持ち主の彼に来る役は、モンスター役がほとんど。 それは特殊メイクがつきもので、顔を出す役はほとんどないんですね。
そんな彼が顔を出した貴重な役柄は、交通安全を訴えるヒーローキャラ。 しかしこれはイギリスで認知度が上がった彼ならではの役でした。
しかし、彼の動きは 「スター・ウォーズ」 シリーズではいかんなく発揮されましたね。 でもまた彼の肉声は使われることは無かったんですね。 あの酸素吸入器でくぐもった独特な声、声の部分と呼吸器の部分は合成されているという凝りようだったとは!
ただ、これは事前に知らされていたこと、この後、彼には俳優としてショッキングなことがどんどん知らされていくんですね。
それはここまで大ヒットするとは思わなかった、お化け作品に化けてしまった「スター・ウォーズ」 ならではの悩みでもありました。
映画で一番してはいけないこと、そして制作サイドが隠したいこと、それはネタバレです。 事前の情報漏れはもってのほか、だからこそのある思惑がルーカスサイドからいろいろ行われたようですね。 でもそれはデヴィッドにしては大変悲しいこと、ショックなことでした。 そしてそれがどんどん大きくなり或る決定的なことが起きてしまいます。
もっとお客が多いと思いましたが、私の行った回は4人の観客、これは面白ドキュメンタリーだし、不遇のデヴィッドに監督はある大きな仕掛けをして彼の名誉回復を成そうと試みます。
これは映画ファン必見の傑作ドキュメンタリーだと思うんですが。
今は静かに暮らしているデヴィッド
公式ではないイベントには彼は参加するのだが・・・
マルコス(右)はある行動を起こす
そして交渉に
いったい彼は何に
再びマスクをかぶる日は来るのか?