anttiorbの映画、映像の世界

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オケ老人!

2016年作品、細川徹監督、杏主演。

梅が岡高校に赴任してきた数学教師の小山千鶴(杏)は、着任早々地元の文化会館でアマチュアオーケストラの演奏を聴き、感激をし入団を決意する。 千鶴の趣味はヴァイオリンで、学生時代からオーケストラで演奏していたのだ。
早速彼女はネットでその感動のオーケストラを検索し、サイトに楽団員募集の文字を見つける。 意を決して電話をかけてみると、思いのほか快諾されてしまった。
早速彼女は練習先の梅が丘公民館に向かうのだが、そこにくるのは爺さん婆さんばかり、しかし、みんな楽器を抱えている。
千鶴が検索したのは 「梅が岡交響楽団」、しかし文化会館でコンサートは開いていないという。 そう彼女が感動したコンサートを開いたのは 「梅が岡フィルハーモニー」 という全く別のオーケストラだった。
そして梅が岡交響楽団は、メンバーが老人ばかり、この小さな町にはアマチュアオーケストラが二つ存在していたのだ。
成り行き上、仕方なく千鶴は 「梅が岡交響楽団」 の演奏に顔を出してみるが、下手くそな年寄りばかりだった。 しかし、若者の入団を大喜びする老人たち、コンマスの野々村(笹野高史)、クラリネットのクラさん(左とん平)、チェロのトミー(小松政夫)、オーボエのマーサ(藤田弓子)、ティンパニの棟梁(石倉三郎)、第二バイオリンのしま子(喜多道枝)、フルートの真弓センセイ(茅島成美)、トランペットのラバウル森下能幸)に千鶴は自分の勘違いを言い出せないまま、歓迎会を開いてもらい、楽団に参加することになってしまう。
千鶴は学校の数学教師、同僚には年下だが、ちょっと憧れの坂下君(坂口健太郎)がいる。 そしてなかなか手を焼いている女子生徒の和音(黒島結菜)に、なぜかお礼を言われる。 そう彼女は交響楽団コンマスの野々村の孫だったのだ。
しかし、彼女は梅が丘フィルに入りたい気持ちは変わらず、そこでも楽団員募集の言葉を見つける。 しかしそちらはしっかりオーディションがある。
迷った末高価な防音の練習ボックスを彼女は自室に買い、必死にヴァイオリンの練習をし始める。 さらにフィルにはフランスから一流の指揮者ロンバール(フィリップ・エマール)を招くというのだった。
彼女は楽団を辞めることを決意するのだったが、その時の野村が倒れてしまう。 そしてとうとう千鶴は指揮棒を振るはめになってしまう。 そして梅が丘交響楽団と、梅が丘フィル、そして野々村と、梅が丘フィルのコンマス大沢(光石研)の因縁を知るのだった・・・

どうしようもないオーケストラがコンサートを開く、そんな作品は「マエストロ!」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12683939.html がありましたが、大きな流れは似ていますね。 しかし今回はもっと致命的な交響楽団でした。
監督は細川徹、監督作品ははじめて見ます。 脚本も書いていて、笑いを書くのが本職のようですね。
主演の杏は、「真夏の方程式」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9742765.html 「劇場版 タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10177292.html とかの出演作はありますが、主演作は映画では初めてのようですね。 何作もあるのかと思ったほどでしたが、朝ドラ主演のイメージが強いんですかね。
脇のキャストが超ベテランぞろい、初主演の杏ちゃんを盛り上げていますし、彼女の笑いをベースにした演技を美味く助けています。 そして、どうしようもないオーケストラが、感動のコンサートに向かっていく様を、なかなかテンポよく描いていると思いました。
まあはっきり言えば、笹野さんが美味いんですね。 彼が出てくると作品がしまる。今作も裏の主役でした。 そしてしっかり彼女にはオチがあって、それが描かれているのがよかったです。
すべてハッピーエンドでは、つまらないですからね。 大感動作品ではありませんが、心地よい音楽が聴ける作品でした。

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何なんだこのオーケストラは

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ここは梅が丘交響楽団、ちがった!

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野々村の孫の和音

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そして憧れの坂下君

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