anttiorbの映画、映像の世界

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グッドモーニングショー

2016年作品、君塚良一監督、中井貴一主演。

澄田真吾(中井貴一)は、朝のワイドショー 「グッドモーニングショー」 のメインキャスター。 かつて報道番組のエースキャスターだったが、ある震災現場からの現場リポートが、世間から非難を浴びて番組を降板。 以来、現場からのリポートが怖くてできなくなり、同期入社のプロデューサー石山聡(時任三郎)に拾われ今に至っている。
ある日、いつものように深夜3時に起床した澄田は息子と妻・明美(吉田羊)の言い争いに巻き込まれる。 息子が結婚すると言うことを聞かされ、驚く澄田だったが、息子の相手が妊娠していることを知らされる。
逃げるようにテレビ局に向かう途中、今度はサブキャスターの小川圭子(長澤まさみ)から連絡が入り、二人の交際を今日の生放送で発表しようと迫られる。 彼女は澄田と付き合っていると勘違いしているらしい。
さらに石山からは番組の打ち切りが告げられ、 新番組への登板もないことも伝えられ、踏んだり蹴ったりの事態に意気消沈するばかり。 妻の明美からも何度も連絡が入るが、もう本番が近づいてくる澄田。
そんな中、都内のカフェに銃を持った男(濱田岳)が人質を取って立てこもっているという速報が飛び込んでくる。 芸能ゴシップや政治汚職、行列スイーツ特集を押しのけ、立てこもり事件をトップのネタに番組はスタートするが、その直後、立てこもった犯人が、澄田を現場に呼べと要求していることが分かる。
現場での過去のトラウマもあり困惑して拒否する澄田だったが、警察からの依頼を受けた石山からの命令、番組視聴率のため、そして圭子の暴露から逃げ出したいために澄田は現場へと向かうのだった。
やがて、防弾チョッキにカメラとマイクを仕込ませたワイドショーのキャスターが、銃と爆弾を持った犯人と向き 合うという前代未聞の生放送が始まった…

ちょっと似ているシチュエーションの作品で、「マネーモンスター」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14208963.html がありましたね。 あの作品は、キャスターにだまされたと思った犯人が、テレビ局にもぐりこみ、キャスターを人質に取る作品で、ジョディー・フォスター監督作品でした。
今作は、立てこもり事件の現場に指名されたキャスターが現場取材に行く設定となっています。
監督は君塚良一、「遺体 明日への十日間」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8670822.html 「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10698822.html とありますが、「遺体~」 は3.11を受け、現場での大変な状況で働いていた人たちにスポットを当てた作品であり、これは大変意義のあった作品でした。
しかし監督の色というか、ちょっとSFでしたが、「バブル~」 の方が監督のいい味が出ていた作品だと思いますし、放送作家としての実績のある監督の個性がよく出ていたと思います。
そして今作は製作にフジテレビが参加していることもあって、以下にもフジテレビっぽい作品、ドラマになっていたと思います。
主演は中井貴一、「アゲイン28年目の甲子園」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12640574.html 「柘榴坂の仇討」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12191068.html とドラマ性が強い作品に近年出ています。
今作は打って変わってコミカルな作品、そして意外といまのワイドショーのシビアなところが描かれていますね。
誰がモデルなのかははっきりとわかりませんが、こういう報道から、ワイドショーキャスターになっていく人間は多いので、誰しもが当てはまるのでは?
さらに、テレビとは数字が命、そのためにはなんでもありという、あからさまなところも取り入れられていますね。 昨今、その場で視聴者の意見が聞ける時代、その残酷さも入っており、笑える作品の中に、ちょっと薄ら寒くなる場面があることころに、現代の風潮がちくっと感じられました。
ただ基本的に肩がこらない作品としてみるのが一番でしょうけど。

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本番前言い寄られる澄田

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そこに立てこもり事件発生

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番組はこのニュースから始まるが

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石山から澄田を犯人が要求していると聞かされる

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いち早く現場に行くスタッフ

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そして重装備で澄田も

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驚く明美

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