anttiorbの映画、映像の世界

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グッバイ、サマー

2015年作品、ミシェル・ゴンドリー監督、アンジュ・ダルジャン、テオフィル・バケ主演。

14歳。 子供でもなく、大人でもない狭間の時期。 画家を目指すダニエル(アンジュ・ダルジャン)は、たくさんの悩みを抱えていた。
中学生になっても女の子のような容姿で、クラスメイトからは “ミクロ” と呼ばれてバカにされ、恋するローラ(ディアーヌ・ベニエ)からは全く相手にされない。 おまけに母親(オドレイ・トトゥ)は過干渉で、兄貴は暴力的なパンク野郎。 誰も本当の自分を理解してくれない。
そんなある日、ダニエルのクラスに風変わりな転校生がやって来る。 教師からも「そこの女の子の隣が開いているから」 と、まったく女子だと思われているダニエルだったが。 
名前はテオ(テオフィル・バケ)。 目立ちたがり屋で、自分で改造した奇妙な自転車を乗り回し、家業のせいで身体からガソリンの匂いを漂わせている。
彼の乗っている改造自転車に興味を持ったダニエルだったが、他の生徒からは早くもちょっかいを掛けられる。 周囲から浮いた存在のテオに、ダニエルはなにかを感じ、二人は急速に接近していく。
まずはダニエルは自分の家に連れてきて、兄のパンクの練習の時に、兄の革ジャンを拝借する。 しかしそんな兄とテオは喧嘩になってしまう。
そして今度はダニエルがテオの家に行った。 テオの家は骨董屋で、ほとんどがガラクタだった。 テオの父は荒っぽく、母(ジャナ・ビトゥネロヴァ)は体が弱い。 兄がいるのだが、不良で悪さばかりしているので、父は全寮制の軍隊に追い出してしまった。
父から、売れなくていらなくなった売り物を廃品回収業者にもって行けと言われ、ダニエルもついて行く。 そこでテオは、エンジンを見つけるのだった。 売ったお金でそれを買った彼は父からこっぴどく怒られるのだったが、彼はこのエンジンで、車を作ろうと言い出す。
残りの部品は、街の中の金属ゴミを回収しそれを売ってスクラップの山からタイヤとう、車の部品を次々と見つけ、夏休みまでに完成させようとするのだった。
そして動くことを確認し、登録をしようとするが、やはりそんな簡単には車検が取れるはずもない。 しかしここで二人にある考えが浮かんだのだった。
そして夏休み、二人は冒険の旅に出ていく…

これはなかなか素朴で良い作りの青春映画ですね。 監督はミシェル・ゴンドリー、「ムード・インディゴ うたかたの日々」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11489246.html を見ていますが、多くの作品がありますね。 主人公にはアンジュ・ダルジャン、彼はオーディションで一回落ちたんですが奇跡の復活で見事主役に、テオ役にはテオフィル・バケ、彼も本格的な映画は初めてのようです。
他にはオドレイ・トトゥがダニエルの母役で出演。 もちろん「ムード・インディゴ」でクロエ役をしています。
物語はこの後14歳の少年二人の手作りの車での珍道中が始まります。 この手作り感が何ともいいんですね。 ダニエルは女の子のような風貌から、いつも間違われ、それを強く否定もできない殻を破れないことに悩みを。 テオは病弱の母と、暴力的な父に対し、何とかこの生活を抜け出して自由に行きたいという希望を持っているんですね。
こういう少年期はそういった悩み、葛藤を持っていてもなかなか実行できず悶々とするんですが、テオが現れて、ダニエルもこの夏休みに勝負をかける。 この自製の車が何とも楽しい!
どう工夫したかはぜひ見ていただきたいのですが、まあ見る人が見れば(^^)、さらに途中の旅で出会う人たちがまた面白い。 そして最後帰ってくる時もなかなか楽しいんですね。
でも青春の思い出は、苦くも、辛くもあるんですね。 ちょっとラストが切ないんですが、ダニエルはなにかを掴んだのかもしれませんね!

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ダニエルとテオが出会った

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すぐに二人は意気投合

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仮装パーティー

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そして廃品回収屋でエンジンを見つける

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自家製車を

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