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最高の花婿

2013年作品、フィリップ・ドゥ・ショーヴロン監督、クリスチャン・クラヴィエ、エロディ・フォンタン出演。

フランス・ロワーヌ地方に暮らす敬虔なカトリック教徒のクロード(クリスチャン・クラヴィエ)とロビー(シャンタル・ロビー)のヴェルヌイユ夫妻には4人の娘がいた。 
長女イザベル(フレデリック・ベル)がアラブ人のラシッド(メディ・サドゥアン)に嫁いだ次の年、次女オディル(ジュリア・ピアトン)はユダヤ人のダヴィド(アリ・アビタン)に嫁いだ。 すると三女セゴレーヌ(エミリー・カーン)は中国人のシャオ・リン(フレデリック・チョウ)と結婚、その度に両親の顔はどんどん曇っていくのだった。
娘たちのために祝福はしたものの、それぞれの宗教も人種も違う事から、地元の教会で挙式もできずに内心はがっかり、ロビーはわざわざ地元の若い神父に謝罪行く ほどだった。
そして両親は、様々な宗教儀式から食事のルールまで、異文化への驚きと気遣いに疲れ果てていた。
3人の婿たちは、親戚一同集まる席で、なかなかうまく行かない。 言い会いが起き、結局クロードが最後ぶち切れて、せっかくの一堂揃った食事会もダメになってしまうだけでなく、ダヴィドに援助しようとしていたシャオの件も破棄、姉妹の間もギクシャクしてしまう可能性もあった。
両親にとっては、せめて末娘のロール(エロディー・フォンタン)だけはフランス人と結婚してほしいと願うだけだったが。
しかしロールはある男性ともう付き合っていたのだった。 売れないコメディアンで、舞台役者のコートジボワール出身の黒人青年シャルル(ヌーム・ディアワラ)であっ た。
3人の姉たちの姿を見ていて、両親の自分に対する期待を思うと、彼女はなかなか切り出せないでいたが、そんな時母のロビーがうつ病と診断されてしまう。
気分転換が必要という事で、それなら家族そろった食事会が良いのではと提案、3人の娘たちも、夫同士の仲直りにもいい機会と考えそれを快諾する。 もちろん夫たちも今回は上手くやってほしいとキツク言うのだった。
そしてその際にロールは両親に話をしようと思っていたが、両親は知り合いで独身のフランス人を彼女にあてがう計画を立てていた。 4女の結婚は? 宗教も人種も違う3人の夫たちはうまく行くのだろうか?…

フランスで大ヒットしたコメディという事らしいですね。 なかなか笑わせてくれる作品でした。
監督はフィリップ・ドゥ・ショーヴロン、日本では監督作品が公開されるのは初めてで、フランスでもやっと監督作がヒットした記念すべき作品という事らしいです。 近年は脚本業との掛け持ちが多かったみたい。
主演は父・クロードのクリスチャン・クラヴィエなんでしょうね。 でも、4人の娘と妻、そして3人の夫と、末娘の相手、そして極めつけはコートジボワールから来るシャルルの父親でしょうね。 パスカル・ンゾンジが演じていますが、実にリアルでいるだけで笑えるのと、ちょっと怖い迫力を兼ね備えていました。
物語はこの後、いよいよ4女の結婚になっていきます。 初めはお相手が黒人と言えないロールはカトリックと言って両親を喜ばしますが、いざ会ってびっくり。 その場のぎこちな い笑顔が何とも笑えますが、実はシャルルの父も猛反対なんですね。
そして3人の姉がバラバラな人種の夫に嫁いだことから、“コミュニスト” とレッテルを張るんですね。
日本人から見れば、いろんな人種が家族になって大変だな、くらいですが、実はこれは移民国家のフランスにとっては、笑うに笑えないところを突いた結構シュールなところなんでしょうね。
どんな家庭でも多少は経験したり、また今後経験していくことかもしれませんし、ある意味もう乗り切った人たちもいることでしょう。
国際結婚や、日本で暮らす外国人が多くなったとはいえ、まだまだそんなに多人種、異宗教の方と密に接することは多くない。
ある意味いろいろ勉強になるコメディ作品でした。(G)

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3女の結婚ではもう笑顔のない両親

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一同集まった食事回だったが、だんだん険悪に

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しかし母が鬱となり3人は歩み寄る

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ミサに行き馴染んでくる3人の夫

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そして現われるシャルル

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