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オマールの壁

2013年作品、ハニ・アブ・アサド監督、アダム・バクリ主演。

パレスチナ自治区。 青年オマール(アダム・バクリ)は眼前に展開する巨大な壁をよじ登り、幼馴染みのタレク(エヤド・ホーラーニ)、アムジャド(サメール・ビシャラット)に会いに行く。 秘密警察に見つかり狙撃されることもある危険な壁越えだった。しかし彼はタレクの妹のナディア(リーム・ルバニ)に会いに行くのが本当は一番の目的かもしれない。 ティーカップの下にいつも手紙をしのばせる二人だった。
3人は、連絡をとってはイスラエル政府軍に対抗するための武器を調達、射撃訓練を行なっていた。 そしてオマールはナディアとの間に愛を育み、いずれは結ばれる日を誓ってパン屋として稼ぎを貯め込んでいた。
ある日、いつものように壁を越えて帰るときに、イスラエル兵に見つかってしまう。 彼らはオマールに屈辱的なからかいをする。 オマールは侮辱を受け、憤った彼は同志とともに先制攻撃に出る。
役割を3人で決め、証拠も処分し、絶対にばれない計画だったが、秘密警察にいきなり見つかり、逮捕されたのはオマールだった。 俘虜となっても自白を固く拒む彼らは無罪となるはずだったが、捜査官ラミ(ワリード・ズエイター)が、同じ囚人を装って近づいてきて、彼はうっかり誘導尋問に引っかかってしまう。 90年以上の懲役刑を宣告されたオマールに、ラミから彼は、ナディアすらも罪に問われることを匂わされるのだった。
そして追い詰められたオマールは、ラミとの取り引きを呑み釈放される。 期限は1ヶ月、その間に狙撃犯を引き渡すことが条件だった。 しかしオマールはゆれていた。痺れを切らしたラミはオマールをせかし、彼は待ち合わせの場所を告げ、逆に返り討ちにしようとするが、逆に秘密警察の方が1枚上だった。
しかしいつも情報が筒抜けになっている。 その裏で、仲間たちの間には裏切り者の情報が錯綜し、オマールも誰もが信じられなくなるのと同時に、彼が意外に早く釈放されたことから、疑いをかけられていくのだった。
そしてナディアのところに、アムジャドが現われた現場を見てしまうオマール。 友と、ナディア、そしてラミとの取引、四面楚歌になっていくオマールだった・・・

監督はハニ・アブ・アサド、イスラエルで生まれ、オランダに移住、初鑑賞する監督ですが、なかなか面白い作品を撮るんですね。
舞台はパレスチナ自治区、塀を越えていく場所は、いまは仕切られてしまったイスラエル?なんですね。 幼馴染と一緒に抵抗運動の組織を造っているんです。 しかし彼はナディアとの幸せな結婚を目指しているんです。 そのためにパン職人としてそこそこ稼いでいる。 腕が良さそう。
しかし、とうとう警備兵を狙撃してしまい、ここから彼の人生が変わっていくんです。なぜかいつも捕まるのは彼、このあと組織内のスパイを何とか見つけることに成功、ひそかに処分します。 しかしそれはあまりにもあっさり掴まるんですね。
この秘密警察のラミが曲者でした。 まあこういう組織なんで対外の情報はつかんでいる。 弱みを握り内通者にしていくなんてお手の物、おそらく多くのスパイがいるんでしょう。
主演のアダム・バクリはなかなかいい男ですね。 さすがにはじめてみますが、他作品でも起用されそうな感じがしました。 ラストもなかなかかっこいい感じの、サスペンスです。

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するすると壁を越えていく

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3人は幼馴染でもあった

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そしてナディアと

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しかしイスラエル兵にからかわれ攻撃を

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囚われ拷問を受けるオマール

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