江戸下町のはずれ、一膳めし屋の “まる太” で二人の浪人が対立した。 この街で用心棒をしている赤牛弥五右衛門(勝新太郎)と新顔の荒牧源内(原田芳雄)だった。 店の払いをめぐって対立する二人の前に、源内とかつてただならぬ仲であった女お新(樋口可南子)にひそかに心を寄せている浪人母衣権兵衛(石橋蓮司)が仲裁に入る。
そんな時、街では夜鷹が次々に斬られていく事件が起こる。 赤牛は意を決して白塗りの夜鷹に扮し、夜鷹殺しの侍を斬るが、それにもかかわらず夜鷹斬りは続いた。
翌朝、まる太の主太兵衛(水島道太郎)の斬殺体が発見された。 赤牛、源内、母衣、孫左衛門 、それにお新をはじめとする夜鷹たちが集まって太兵衛の遺骸を囲んでいる時、突然夜鷹斬りの旗本小幡ら七人が乗り込んできた。
一触即発の気配が漂う中、赤牛は小幡一党らと共に場を去るが、その日とうとう赤牛は戻ってこなかった。
数日後、おぶんを囮に小幡一党をおびきよせようとしたお新は、逆に小幡らに捕らえられてしまう。 そして、その一味の中には何と赤牛がいたのだった・・・
1928年に映画化され、この作品は4度目の映画化という事ですね。 監督は黒木和雄、「父と暮せば」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13986381.html 「紙屋悦子の青春」 を見ていますね。
是非いつか最初の作品を見たくなりますが、サイレントなんでどこまで見きれるのか? 映像化になっているのか? 今作品でももう四半世紀立っているんですがね。
1990年と言っても私にとっては結構新しいと思っていましたが、まだ勝新太郎が元気なんですよね。 この作品の重要人物、通称 “うし” の赤牛弥五右衛門を演じています。
ラストの圧巻の戦闘シーン、100人以上の敵に相対する数人の面々、しかし “うし”の捨て身の作戦が決着をつけるんですね。 でもそこに至るまでは、何を考えているんだかわからない、浮雲のような行動。
黒木監督は、原田芳雄とのコンビが多いんですね。 監督の感覚と合っていた役者さんだったんでしょうね。 2006年にお亡くなりなっていますが、原田さんも5年後に旅立っています。
まだまだお互いに血気盛んな時の作品、こういう貧乏な下町の息吹を感じさせてくれる時代劇も良いですね。
支払いを巡り喧嘩をした二人
赤牛はとらえどころのない男だった
夜鷹切りを止めさせるべく動いていた時、捕えられてしまうお新
お新救出はできるのか?
剣の腕が立つ母衣