anttiorbの映画、映像の世界

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ミモザの島に消えた母

2015年作品、フランソワ・ファヴラ監督、ロラン・ラフィット、メラニー・ロラン、オドレイ・ダナ出演。

西フランスの大西洋に浮かぶノワールムティエ島は、冬に咲くミモザの花から 『ミモザの島』 と呼ばれている。
30年前、この島の海である若い女性が謎の死を遂げた。 その女性の息子であるアントワーヌ(ローラン・ラフィット)は、40歳になってもなお喪失感を抱き続けていた。 そして最近の彼は、精神的にも落ち込んでいて、セラピーに通っているだけでなく、とうとう妻と別れ、二人の娘は父と母の間を行き来するようになってしまう。
そんな時、ずっと心配してくれている妹のアガット(メラニー・ロラン)と、思い出の地に行ってみようという事になる。 しかしそれはアントワーヌにとってはどうしても、心につっかえていることのためでもあった。
昔住んでいた家に人影があった。 それは昔身の回りの世話をしていた家政婦がいたのだった。 新しくこの家を買った主人に雇われたと言うので、アントワーヌは、母の遺体がどこで見つかったのか、死因はなんだったのかを聞くが、彼女ははっきりと答えず、事故で溺死したのではというだけだった。
アガットは、そんなアントワーヌを心配して、もう忘れて普通の生活に戻るべきと言うが、アントワーヌは苛立ち事故を起こしてしまう。
アガットは手や足を骨折し、しばらく動けなくなり、アントワーヌも松葉づえ生活になってしまう。
二人が担ぎ込まれた病院は、母が担ぎ込まれた病院だった。 そこで彼は30年前の記憶がある部屋に行ったときのことを思いだしたのだった。 そこは死体安置所で、30年前彼はそこに入ってしまい母の遺体を見てしまい、大きな衝撃を受けるのだった。
そこにいた女性・アンジェル(オドレイ・ダナ)に、呼び止められ、彼はとっさに迷ったと言い訳をするが、気さくな彼女は、優しくアントワーヌを労わってくれるのだった。
しかしアントワーヌの不信感は消えず、とうとう祖母のブランシュ(ビュル・オジエ)に話を聞きに行くのだが、それを聞いた父・シャルル(ウラディミール・ヨルダノフ)はなぜか怒りながら、アントワーヌに祖母に余計な心配をさせるなと言いに来るのだ った。
一体母の死の真相はどこにあるのだろうか?・・・

「サラの鍵」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11580321.html のタチアナ・ド・ロネのベストセラー小説を映画化したヒューマンドラマという作品。 これはぜひ見たかったので、渋谷まで遠征に(^^)
公開後2週間たっていてもけっこう人が入っていて、作品の質の高さがうかがわれます。
監督はフランソワ・ファヴラ、映画は初監督でしょうか? 主演はローラン・ラフィット、「ムード・インディゴ うたかたの日々」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11489246.html にも出演しているフランスのフランスの俳優さんですが、この作品で一番有名なのは妹役のアガットを演じているメラニー・ロランですね。
リスボンに誘われて」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12744984.html 「複製された男」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13956362.html に出演、存在感がある女優さんですね。
物語は、ことごとく真相を探るアントワーヌに対して、父が、祖母が、家政婦が先回りして一応の言い訳? 説明をしていきますが、ある遺品が彼の行動に勢いをつけていくんですね。 そしてとうとう母の隠された真実、そして母の死因が明らかになっていきます。
そして心が壊れつつある彼の前に現れた、さっぱりして優しい女性アンジェル、オドレイ・ダナが演じていますが、彼女が実に良い役で、好演していました。
大変悲しい過去を暴いていくことになるんですが、でもそれも先に進むためには必要だったのかもしれません。 そんな家族の中のミステリー作品でした。

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兄のアントワーヌを心配するアガット

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二人は思い出の地に行く

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どうしても分からない母の死因

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父のシャルルはことごとく隠そうとする

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彼を支えてくれるアンジェルド

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