ヨーロッパの各国を親善旅行中のある小国の王女アン（オードリー・ヘプバーン）がローマを訪れたとき、重なる固苦しい日程で王女は少々神経衰弱気味だった。
侍医は王女に鎮静剤を飲ませたが、疲労のためかえって目が冴えて眠れなくなって、侍従がいないのをよいことに王女はひとりで街へ出て見る気になった。
大使館に出入りしている業者の車の荷台に乗りこんだアンは、上手く大使館から脱出する。 荷台から手を振ると、それを見ていた市民が綺麗な女性が荷台から微笑んでいる姿に手を振りかえすのだった。
一方、アメリカの新聞記者ジョー・ブラドリー（グレゴリー・ペック）は、他社のメンバーと一緒にポーカーをしていた。 写真担当のアービング・ラドビッチ（エディ・アルバート）がその場では一人勝ちをしていたが、彼は有り金を全部すられる前にそこを退散した。
懐が寂しくなり、街を歩いていると、広場のベンチで寝こんでしまった女性を見つける。 ジョーは、彼女を王女とは知らず、助けおこして解放してあげるが、家を聞いても意識朦朧で要領を得ない。 仕方なく、自分のアパートへ連れ帰った。
何か身なりも綺麗で、言葉遣いも変わっているが、その晩は彼女は勝手に彼のベッドに寝てしまう。
翌朝、ジョーはすっかり寝坊をしてしまった。 王女の共同記者会見に行くつもりだがもうとっくに終わった時間だった。 ヘネシー支局長（ハートリー・パワー）に言い訳をしに行ったとき、王女が急病で記者会見が中止になったことを知り、その新聞を見せてもらう。 そこで、ジョーは彼女が王女であることを初めて知るのだった。
ジョーは、これこそ特ダネ記事をものにするチャンスと思い、いったん家に帰るのだが、その時支局長に特ダネを撮ってくると宣言してしまう。
アンは、ジョーから少し金をもらい、ひとりで大使館に帰ろうとするが、ローマ見物が楽しくなり、あとをつけていたジョーは、ローマの案内役をひきうけた。
アン王女はジョーの魂胆も知らず、まず床屋で髪を短く切り、1日中のびのびと遊び歩いた。 ジョーの同僚のカメラマン、アーヴィングは、隠しもった小型カメラでぬけ目なく王女の行動をスナップするのだった…
名作 「ローマの休日」、もうこれを見るのは何回目でしょう。 忘れたころに定期的に見ていますが、ブログをやり始めては初めてですかね。 意外に導入部が長いんですね。
主演のオードリー・ヘップバーンが初めて主演したこの作品、まさに名作であり、やっぱりいろいろ彼女の作品を見る中、彼女の可愛さ、気品、そして憂いある表情、どれも素晴らしいですね。そしてラストの後ろ髪を引かれる物悲しさ。
まあ物語の説明はあまりいらないでしょう。
この作品、私が前職のレコード店にいたころ、ＶＨＳビデオが3500円で発売される当時としては画期的な企画があったんですよね。 それまでは、ビデオは10000円以上は当たり前、物によっては１９８００円もした時代でした。 コレクターアイテムのような時でしたが、それが当時結構なタイトルが3500円で一斉発売されたんですね。
そして予約を受け付けたんですが、圧倒的な人気商品がこれでした。 みんなが若き日のオードリーを見たかった、そしてアン王女をいかに手軽に観たかったかを物語っていた現象でしたし、このビデオをプレゼントにする人が本当に多かった、まあそれだけの名作だったんでしょうね。
いまでこそＤＶＤでさえ低価格になった時代ですが、当時私は観たことが無かったんで、自腹で買ってこれは家で観ました。 そして名作映画の素晴らしさを実感させてくれた作品となりました。
夢のような一夜の出来事、奇跡なんですが、時代を超えて、最近実話ベースで 「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14194226.html が公開されていますが、モデルになったんでしょうかね？
精神的に疲れたアン王女
新聞記者のジョー
