anttiorbの映画、映像の世界

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ふきげんな過去

2016年作品、前田司郎監督、小泉今日子二階堂ふみ高良健吾出演。

大都会と下町が隣接する北品川。 いかにも不機嫌そうな果子(二階堂ふみ)が運河を睨んでいる。 毎日が死ぬほど退屈でつまらない女子高生の果子。
どうして運河を見ているかと言うと、そこには赤ん坊をワニに食われたと言っている女が毎日運河にいるからだった。 ワニなどいるわけがない、彼女もそう思っているが、なぜかここに来てしまう。
テレビのニュースでは、アメリカ大使館が爆破されたニュースを報道している。 果子たちにはまったく関係ない話だが、彼女は勉強をしに行くと言いながら喫茶店に行く。 そこにはちょっと変わった風体で、カウンターにいつもいる男(高良健吾)がいた。 彼のことが気になっているのだった。
その日何時もの通り運河にいると、争っている二人の男と、そこに一人の女がいた。事故も起きて大騒動になっていたが、その喧騒から男女が逃げて行く。 その男の方は喫茶店にいた男だった。
その日の午後、果子たち家族の前に18年前に死んだはずの伯母・未来子(小泉今日子)が 「あたし生きてたの」 と突然戻って来る。 
古びた食堂、エジプト風豆料理屋 『蓮月庵』 を営む果子の祖母サチ(梅沢昌代)と母サトエ(兵藤公美)、そしてなにもしない父タイチ(板尾創路)は、未来子との奇跡の再会に慌てふためき涙する。
そんな家族の様子を、果子は小学生のいとこのカナ(山田望叶)とともに冷めた目で見つめるのだった。 未来子は果子の母の姉だが、果子が赤ん坊の頃に爆破事件を起こし、前科持ちとなり、死んだはずだった・・・

キョンキョン二階堂ふみの組み合わせの作品、これは興味があったので見てきました。 監督は前田司郎、監督作品は2作目ですが、「横道世之介」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9486641.html では脚本を担当していますしたね。 もちろん今作も脚本を書いています。
物語は死んだはずの叔母が帰ってきて、だらーとしていた豆料理店がざわつき始めます。 どうして死んだことになっていたのか? 未来子は北海道で死んだことになっており、警察もそう検視をしていたという事、つまりこの世には存在していないことになっているんですね。
でも彼女は、自分で海外に脱出したりして、直前には飯能の奥に潜伏していたと、説明をします。 警察や、ある組織に追われているというんですが、どこまで本当なのか?
でも昔爆弾を作って、それに吹き飛ばされ、タイチは指を数本失い、まともな仕事ができません。
誰が適当なことを言っているのか? 本当のことはどれなのか? しかしすべてがどうでもいいことに感じられ、物語はそういう感じで進行していきます。
この作品中ふみちゃん演じる果子はほとんど笑わないんですね。 でもたった一回笑い出すシーンがあります。 やっとのことで現実感を感じた一瞬なんでしょうね。 そんな不思議な作品でした。

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何もしない、いやできないタイチ

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今はなき祖父と、叔母の写真が

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しかし死んだはずの叔母が現れる

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謎の男

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そして3人はある夜

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あるところへ

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