anttiorbの映画、映像の世界

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君がくれたグッドライフ

2014年作品、クリスティアン・チューベルト監督、フロリアン・ダーヴィト・フィッツ主演。

ハンネス(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)とキキ(ユリア・コーシッツ)の夫婦は、年に1度、6人の仲間たちと自転車の旅を続けてきた。 それに備えてか、ハンネスは自宅で必死にエアロバイクをこいでいた。 しかしその表情は真剣だった。
その日は14kmこいでいた。 目的地の決定は持ち回りとなっており、2人が担当となった今年はベルギーを選択したのだった。
行くメンバーは、いまだ独身のミヒャエル(ユルゲン・フォーゲル)、セックスレスの夫婦・ドミ(ヨハネス・アルマイヤー)とマライケ( ヴィクトリア・マイヤー)、そしてハンネスの弟のフィン(フォルカー・ブルッフ) だった。
出発の日の朝、一番遅れてきたのはフィンだったが、6人そろった。 途中兄夫婦と母・イレーネ(ハンネローレ・エルスナー)の家を休憩地にして出発する6人。 しかしベルギーに何があるのか? どうしてベルギーにしたのかはほかの4人は知らなかった。
走り始めてそんなに行っていないところで、ハンネスがちょっとばてていた。 それを見たキキは休憩にしようと言い、入ったカフェで、6人はあるゲームをし始める。
コースターの裏に、課題を書いて、隣の人にそれをやらせるが、知っているのは課題を出した人と、もらった人だけという “課題ゲーム” だった。
そしてようやくイレーネのいる家に着き、ここで一泊をすることになる。
そこでフィンが、ハンネスとキキに子供は作らないのかと言う。 しかしその言葉を聴いた瞬間、いきなり母のイレーネが、涙を流して泣き始めるのだった。
それを見ていた4人と、そこにいた兄夫婦はいったい何があったのか驚き言葉を失う。 そしてハンネスとキキから、どうしてベルギーに行くのかという本当の理由を聞くのだった。 それはあまりにも悲しく、つらい理由だった・・・

これはある種ロードムービーなんですが、実は大きなテーマを扱った物語ですね。多少のネタバレをしないと説明できませんから、これは尊厳死のお話なんですね。ベルギーという国は安楽死を認めている国、ハンネスはそのためにベルギーに行くんですね。
彼は遺伝性のALSで、2年前に発症してしまったという事なんです。 今までひた隠しにしていましたが、もう余命が迫ってきていることからの選択でした。 そして何よりもそれを知っていたのは、夫を同じ病で亡くしている母のイレーナなんですね。
遺伝性の病気の話は 「アリスのままで」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13207391.html で語られていますし、ALSのお話では 「サヨナラの代わりに」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13637596.html で描かれていますし、安楽死尊厳死のできる国としては 「母の身終い」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13805981.html で描かれています。
遺伝性の病でALS、実は弟はキャリアではなかったんですね。 ハンネスは36歳、しかしだんだん体の自由が損なわれていて、ここから急速に進行していくことからの選択でした。
父の最後を目の当たりにしている彼は、体の自由が利き、今なら友と楽しく過ごせる最後というこのタイミングを選択するんですね。
途中ミヒャエルが、課題ゲームのお題を実践したときに知り合ったサビーネという若い女の子が知らずに加わってきます。 何も知らずに加わった彼女が良いアクセントとなり、6人はめげることなくベルギーに行くんですね。
監督はクリスティアン・チューベルト、初監督作品みたいですね。 やはりこういう作品を見ると、心が重くなると同時に、もし自分の寿命がわかったらどうするのか?余命を告げられてしまったらを考えてしまいます。
95分ですが一緒に数日間過ごしたような感覚になる作品でした。

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ベルギーに向けて出発

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そのたびは二人が決めた

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途中加わったサビーネも雨上がりの泥んこに

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そしてベルギーに着き、1日待たされる

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そして1年後・・・

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ハンネスとの思い出とともにキキは生きていく

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