anttiorbの映画、映像の世界

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イヴ・サンローラン(2014年)

2014年作品、ジャリル・レスペール監督、ピエール・ニネ主演。

クリスチャン・ディオールから 「このドレスのウエストを絞るのはどうしたらいい」 と意見を聞かれるイヴ(ピエール・ニネ)。 彼は近くにある白い布を自分で破ると、ドレスのウエストに巻き付け瞬時にステキなアクセントをつける。 周りから彼のヒラメキに対し、ため息が漏れる。 イヴは美術品の愛好家であり、収集家でもあった、彼が美術品を見る目は天性のもので誰から教わったものでもない。
1957年、急逝したクリスチャン・ディオールの後継者として指名されたのは、まだ21歳ながら革新的なデザインを施すイヴ・サンローランだった。 彼は、大胆な決断を即決でできる才能を持ち合わせており、それはほかの人間では思いもつかない発想からくるものだった。 世界中から注目さ れる中、彼が手がけるコレクションは大成功を収め、鮮烈なデビューを果たす。
その後、芸術家の支援をしていた26歳のピエール・ベルジェ(ギョーム・ガリエンヌ)とディナーの席で出会ってしまう。 二人にとって、運命的な出会いだったか、ふたりはすぐに恋に落ちる。
しかし、ほどなくフランスはアルジェリア独立戦争という泥沼に陥ってしまい、イヴに召集令状が届くのだった。 彼は兵役に付くものの、軍隊に耐えられず精神病を患う。
そして彼はディオール社を解雇される、しかし彼にとってはこの出来事は好機で、ピエール・ベルジェの協力の下、アメリカの大富豪などから資金調達を得て 「イヴ・サンローラン」 として独立する。 そして第一回目のコレクションは成功するが、ファッション誌の中には 「一発屋」 かと批判するところもあった。
そして彼のブランドが世界を席巻し行くのだったが…

イヴ・サン・ローラン” のロゴは、さすがにファッション界とは縁遠い私でも知ってはいます(^^) しかしブランド名なのか、ひとの名前なのか、そういう事を一から知れる作品、イヴのこの世に出て、もう一度立ち直るところまでを今作では画いていました。
監督はジャリル・レスペール、初監督作品みたいですね。 主演はピエール・ニネ、日本ではあまりなじみのない俳優さんのようですが、私が見た作品では 「キリマンジャロの雪」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8206606.html にちょっと出っているようですが。
ファッションという一見華やかな世界、まあそれだけではなく、その舞台裏にスポットを当てると、天才の苦悩、常人ではわからない隠された裏側が垣間見えてしまうんですね。
同性愛、ドラッグ、酒、彼はどんどん蝕まれていき、とうとう倒れてしまう。 ただ同情するべき点は、やはり徴兵され、アルジェリア独立戦争フランス軍として従事させられてしまったことが、遠因になっている気がしますね。
先日観た 「いのちの戦場 -アルジェリア1959-」 という作品がありましたが、ここで疲弊したフランス人の多くの男性は多かったでしょうから。
でも神経衰弱から立ち直り、71歳まで生きた彼は、ある意味幸せだったかもしれませんね。

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白い布をいきなり巻きつける

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ピエールとの出会い

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ショーは大成功し

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彼は時代の寵児

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しかし内面では・・・

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