anttiorbの映画、映像の世界

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ポテチ

2012年作品、中村義洋監督、濱田岳主演。

今村(濱田岳)はなにかあるとすぐに黒澤(大森南朋)に会い話を聞いてもらう。 あまり勉強をしていなかった今村は、誰でも知っていることを知らず、発見するとみんなに言いふらすが、誰しも知っていることを初めて見つけたように言うのだった。
彼は窃盗団の一員。
その日はボスの中村親分(中村義洋)とある男のマンションに忍び込んでいた。 しかしその男は留守、それはとうに知っていて、絶対ある時間までは帰ってこないのだった。 そこに一本の電話が鳴った。 そしてその電話は助けを求める女性からだった。 親分は前にこんなことがあったなあと言いはじめる。
若葉(木村文乃)との出会いはビルの屋上だった。 そのきっかけとなったのは、一本の電話。 2人が出会う少し前、ビルの屋上から飛び降り自殺をしようとしていた若葉は、死ぬ前に恋人に電話をかけた。
ところが、留守電に吹き込まれたメッセージを聞いていたのは、彼女の恋人の家に空き巣で入っていた今村とそのボスだった。
“これから死ぬ”という彼女を放っておくことができず、今村は“キリンに乗っていくから!”と、わけのわからない言葉を発して、若葉のいるビルへ向かったのだ。 これによって自殺を思い止まった彼女は、今村と同棲を始める。
ある日、今村の空き巣の仕事を見てみたいと同行する若葉。 忍び込んだマンションの一室は、プロ野球選手の尾崎の部屋だったが、今村は野球漫画を読んだり、ソファでくつろいだり、何かを盗む様子は全くない。 若葉が金目のものを見つけて帰ろうと促してもなかなか動かない。
と、そこへ電話のベルが鳴り、家主の尾崎に助けを求めるメッセージが。 若葉と出会ったときと似ている、と今回も放っておけなくなった今村は、メッセージを残した女の元へ向かう。 尾崎の代理で助けに向かった今村と若葉だったが、そこには思わぬ出来事が待っていた…

伊坂幸太郎原作のどちらかというと短編に当たる作品、68分という短い尺の作品ですが、こういうお話は伊坂作品はキレが良いですね。 監督も、中村義洋ですし、私は監督と相性が良いようで、あまり外れにあった感じはありません。
ここ数年では「ゴールデンスランバーhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/3339295.htmlが一番ですし、近作の「残穢 -住んではいけない部屋」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13872376.html もなかなかのミステリーでした。
さと、その「ゴールデンスランバー」で異色の殺人犯というかキルオという連続殺人犯役で強烈な存在感を出した濱田岳、今は売れっ子ですが、彼の主演作品ですね。 意外に主演作は多い彼ですが、まだ27歳。 そして物凄く綺麗なモデルの奥さんがいるんですね。
物語は、泥棒が生業の今村の飄々とした生き方を描いているんですが、実は人情味があり、困っている人を見るとどうしても首を突っ込んでしまう事から、自殺未遂の女性・若葉を救い、そして付き合い始めるんですね。
若葉役の木村文乃も肩に力が入らない良い役を貰って演技も良いですね。 こういう彼女が見れるのはまた良い。
しかし後半は結構切ないお話になっていくんですね。 そしてポーカーフェイスの黒澤が、粋な配慮を見せます。 短さを感じさせない意外に濃い作品、新作も楽しみです。

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何かあるとすぐに黒澤にあう今村

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助けた若葉と同棲を始める

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今村の母と若葉はこっそり会う

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3人である女と会いに行く

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今村の同郷の野球選手・尾崎を見に観戦に行くが…

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