anttiorbの映画、映像の世界

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友よ、さらばと言おう

2014年作品、フレッド・カヴァイエ監督、ヴァンサン・ランドン主演。

南フランスの港町トゥーロン。 ある日、任務終了を祝って羽目を外した親友同士の刑事、シモン(ヴァンサン・ランドン)とフランク(ジル・ルルーシュ)は、同じ車で帰宅しようとした。
外はどしゃぶり、フランクは子供の誕生プレゼントを署に忘れたと言って取りに戻った。 そして衝突事故を起こしてしまう。 幼い子供を含む3人の命が奪われ、運転席で重傷を負ったシモンは、飲酒運転が発覚して警察を懲戒免職。 刑務所送りになってしまう。
6年後。刑務所を出たものの、罪の意識から逃れられないシモンは、妻のアリス(ナディーン・ラバキー)と離婚。 自堕落な生活を送り、9歳の息子テオ(マックス・ベセット・ド・マルグレーヴ)に対しても父親らしい役割を果たせずにいた。刑事を続けているフランクが何かと気遣うが、シモンは心を閉ざしたままだった。
そんなある日、フランクが連続殺人事件の捜査を担当することになる。 犯人は外国人の麻薬密売グループと思われた。 手口はすべて一緒だった。 犯罪組織同士の抗争が事件の発端になっているらしい。
休みの日にシモンはテオに水族館に誘うが、今の母の彼氏と3人で出かけると言われてしまう。
テオが連れてこられたのは、闘技場だった。 子供には面白くないところ、つまらなくなったテオは一人でトイレに行ってしまう。 そしてテオは闘技場を探検し始めた時、マフィアが報復殺人を行なう現場を目撃してしまう。逃げ出すテオだが、犯人グループは必死に追ってくる、辛うじてマフィアの追跡を逃れたテオは、目撃者として警察に保護される。
しかし恐ろしい目にあったテオは、犯人の風体をなかなかはっきり表現できない。 警察はまた後日取り調べると言い、護衛をつけずに解放してしまう。
その直後、マフィアの刺客に狙われたアリスとテオ、シモンが見守っていたので、何とか撃たれずに済んだが、再びテオは追いかけられる。 シモンは息子を守るため、マフィアとの対決を決意。フランクも行動を共にする・・・

フレッド・カヴァイエ監督、ヴァンサン・ランドン主演のコンビは、「すべて彼女のためにhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10731532.html での再現ですね。 今作は、事故を起こしてしまった元刑事と家族、そして友人とのアクション作品です。
またヴァンサン・ランドン作品は、「母の身終い」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13805981.html も見ていますが、なかなか好きな、上手い俳優ですね。 今作でも哀愁漂う役を好演しています。 ちょっと落ち込んだ、悩み多き男をやらせると絶品ですね。
物語は、まず冒頭に幸せそうな二つの家族の砂浜での映像の後、悲惨な事故現場が映るんですね。 そして生活が一変し、すさんだ元刑事のシモンが登場します。
また元の暮らしに3人とも戻りたいと思っている、しかしどうしても消えないトラウマ、仕方がなくアリスとテオは二人きりの生活に流れて行きます。愛し合っている家族が一緒に慣れない辛さ、しかしここにある事情が絡んでいて、それをシモンがひた隠しにしているんですね。
そこに湧いた連続殺人事件、麻薬がらみの凶悪事件、犯人グループに容赦はないんですね。 その殺人現場をテオが見てしまい、家族は、警察はそこにどんどん巻き込まれていきます。
今作は、警察があまりにもだらしない。 シモンの過去の過ちをさげすむだけで、ただ後追いの捜査の終始するんですね。 フランクだけが鋭いんですが、もう相棒はいない。 しかし家族が巻き込まれたことから二人のコンビが復活、組織と戦いを開始します。
題名通り、ある人物と別れがあるんですが、それもある種必然の別れに感じます。 フランス映画の秀作です。

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シモンとフランク、公私とも仲が良かった

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ある日テオは見てしまった

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目撃者は消せ!

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離れていて家族が再び

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そして二人のコンビも

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