anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

君が生きた証


サム(ビリー・クラダップ)のプレゼンが上手くいき、大きな契約話がまとまった。 彼曰く“サヨナラ満塁ホームラン”をかっ飛ばしたという事で、このことを祝おうと大学生の息子ジョシュ(マイルズ・ヘイザー)に電話をかける。
ジョシュは、部屋に一人で籠って、自分の曲作りに励んでいた。 なかなか彼の曲は出来が良い、でもしばし同じ寮の学生が騒ぎ、ノックもなく入ってくるのに彼はうんざりしていた。
父の呼びだしに、これから授業があると言い断ろうとするが、サムは授業をサボってでも来いと言う。 ちょっと笑顔を見せジョシュは向かおうとするのだが。
サムはランチをすっぽかされた。 仕方がないと思い店を出ようとすると、彼の目に、ジョシュの通う大学で銃乱射事件が起きたことを報じるテレビニュースが飛び込んでくる。
犠牲者が出たこの事件、彼はマスコミから家まで追っかけられる。 しばらく家に引きこもり、冷凍ピザと、酒に明け暮れる。 サムは離婚をして一人暮らしだった。
数日後、彼はオフィスに出勤したが、やはり彼ははたから見ておかしかった。 でも、「俺は今は働きたい、何もかも忘れて」と言うのだった。
…2年後、サムはボート暮らしをしていた。 そこの港に住み着き、ボートから小便をするくらい荒れ果てた暮らしだった。 一応仕事は家のリフォームの作業員、でも遅刻の常習犯で、目をつけられていた。
仲間と場末のライブバーに行き酒を飲む、そこは飛び入り歓迎で、誰でも歌えるところだった。 息子の音楽好きは彼譲りだった。 ここは落ち着く場所だった。
そんな彼のもとに別れた妻・エミリー(フェリシティ・ハフマン)が訪ねてきて、音楽好きはサム譲りだと生前ジョシュが作っていた歌の歌詞とデモCDを渡す。 ジョシュの曲を聴きながら、彼が何を考えていたのか知らなかったことに思い至るサム。 そして久しぶりにギターを持って息子の曲をコピーし始める。
そしてライブバーに行き、息子の曲を弾き始めるのだった。 歌い終わった後、そこでしこたま飲んだ彼に一人の青年が話しかけてくる。 このステージを見ていたクエンティン(アントン・イェルチン)という若者だった。 そして…

突然のことで息子を失ったサム、息子のジョシュの歌は、冒頭彼自身の声で歌われますが、なかなかいいんですよね。 いつか世に出すつもりだったんでしょうか?
サムは息子の当時の気持ちが出ているこのデモCDを聞くうちに、どんどん歌い始める。 その曲がクエンティンに響いてしまうんですね。 音楽ドラマとして、各々の曲は結構いいですし、ノリのいい曲、場面構成も良いですね。 サントラが欲しくなる作品です。
でも、この後の急展開で、ドラマとしては悲しくなっていくんですね。
役者として大好きなウィリアム・H・メイシーの初監督作品ですが、こういう音楽を中心に据えた、強烈な作品を撮るのは凄いですね。
もちろんショッキングなシーンはありませんが、逆に親としてどうしたらいいんだろうと思ってしまう、結構重い作品かもしれません。 でもジョシュの残した歌が、そし てサムの周りに集まった仲間が、多少緩和してくれる?そんな作品でした。
衝撃のどんでん返し、かもしれませんが、最後に一人でライブバーで歌うサムの姿が印象的な作品でした。(G)

イメージ 2
ジョシュの付き合っていた女の子・ケイト

イメージ 1
サムの人生は変わってしまった

イメージ 3
サムの歌を聴き入るクエンティン

イメージ 4
サムを説得し、二人でライブバーで

イメージ 5
この楽器屋で機材をそろえ始める

イメージ 6
元妻と息子の墓に行く理由とは?

イメージ 7