2014年作品、ヤン・ドマンジュ監督、ジャック・オコンネル出演。
北アイルランド紛争が激化した1971年。 イギリス軍新兵ゲイリー(ジャック・オコンネル)は、同僚と激しい戦闘訓練をしていた。 あまりの激しさに続けて申し出る者がいないほどだった。
彼には弟がいた。 イギリスの片田舎出身の彼はあまり裕福ではないし、それが入隊の理由だろう。 寄宿舎の様なところにいた。 休みの日は一緒にいてあげるが、門限があり、遅れると守衛に嫌味を言われる。
ある日、カトリック系過激派組織IRAを制圧すべく北アイルランドの町ベルファストに派遣さ れることになった。 ヘルメットを付け、盾を持って準備をしていると、アーミテージがやって来て軽装にしろと言われる。 街の者たちに威圧感を与えたくないし、あくまでも警察の後方支援ということからだった。
軍の宿舎には、私服の者が数人いた。 彼らは工作員で、ゲイリーたちとは立場が違うと言われた。 そして彼らの行動は謎に包まれている。
現地には、軍が先に着いた。 向こうで車が燃えている。 しかし周りは静まり返っていた。 と、その時、なにかが投げられた。 子供たちが投げている物は、小便が入った袋だった 。彼らはここでは嫌われ者、憎まれてさえいたのだった。
遅れて警官隊が着いた。 しかし彼らが着くと、女性たちが鍋のふたを地面に打ち付け、一斉に不快感を表し始 める。 それに反応した警官隊は強引な、IRA探しに取り掛かる。
民家に押し入り、武器を探し、メンバーの居所を吐かせようとする。
とうとう民衆が押し寄せてくる。 IRAでない民衆も、強引な警察のやり方に激怒しているのだった。 どんどん暴徒化していく町の民衆、石が隊員の頭にあたり、昏倒している好きに少年が銃を盗んだ。 それをゲイリーたちが取り返しに行っている最中撤退命令が出た。
そして二人は民衆に取り囲まれ、小突かれ、そしてどこからともなく銃を持った男が来て、同僚を射殺した。 身の危険を感じたゲイリーは、必死に逃亡を図る。 取り残されたゲイリーは、基地に帰ることができるのだろうか?…
ジャック・オコンネル演じるゲイリーは、この後、助けられたり、追われたりするんですが、過激なIRAから命を狙われるだけでなく、彼が生きていては困る輩も出てきます。 しかし途中少年だったり、元軍人の町民たちに助けられ、彼は必死に帰ろうとします。
引き裂かれた民族の悲劇はここにもあるんですね。 イギリスの負の遺産ということなんでしょうか?