anttiorbの映画、映像の世界

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ワンダフルライフ

1998年作品、是枝裕和監督、井浦新小田エリカ出演。

月曜日。 木造の建物の事務所に、職員たちが集まってきた。 所長の中村(谷啓)、職員の望月(井浦新)、川嶋(寺島進)、杉江(内藤剛志)、アシスタントのしおり(小田エリカ)。
「今週もよろしくお願いします。」 中村からそんな言葉が発せられ、各職員はそこに集まってきた人たちに面接を始めるのだが、今回は22人の人たちが集まった。
実はここは、天国への入口(リンボ)なのである。 死者たちから人生の中で印象的な想い出をひとつ選んで貰うこと。 そして、その想い出を映像化して死者たちに見せ、彼らを幸福な気持ちで天国へ送り出すというもの、そのために彼ら職員が、面接をして心を開かせ、思い出を語ってもらうのだ。
ここにいる期間は、1週間、思い出を決めてもらうのは3日間の内に決めてほしい、そう中村所長は22人に言うのだった。
火曜日。 死者たちは、それぞれに印象的な想い出を決めていく。 それらは千差万別。 
戦時中、マニラのジャングルで米軍の捕虜になった時に食べた白米の味を選んだおじいさん。 子供を出産した瞬間を選んだ主婦。 幼少時代、自分を可愛がってくれた兄の為にカフェーで・赤い靴・の踊りを披露した時のことを選んだおばあさん。パイロットを目指してセスナで飛行訓練した時のことを選んだ会社員などなど。 
だが、中には想い出を選べない人もいた。 渡辺(内藤武敏)という老人は、自分が生きてきた証になるようなものを選びたいと言うが、それが何か分からない。 伊勢谷(伊勢谷雄介)という若者は、あえて想い出を選ぼうとしなかった。
ここの職員はどんな存在なのだろうか?…

これは監督作品の中では実験作ですね。 長編作品2作目ですが、初めはなにかの面接会場、田舎の役所のようなところなんですね。 でも22人の顔ぶれは千差万別、老若男女、老人も若者も、子供がいないのは思い出があまりないという事でしょうか?
初七日という事なんですかね? 人間は死んでもすぐにはあちらの世界にはいかないという事が言われます。 その暫定期間は、四十九日だったりいろいろですし、中にはこの世に未練がありすぎていつまでも留まる存在もあるでしょう。
基本優しい作品ですね。 心穏やかに次の世界に行ってもらうためのお手伝いをするこの職員たち、でも実はここの職員にもいろいろあるんですね。
主人公役の井浦新、当時は芸名をARATAとしていたようですが、死者の事を優しく考えながら、その中である人物とかかわることで、自分の生きていた時代を思い出してしまうちょっと悲しい?役を演じていました。
「かぞくのくに」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10455849.html 「横道世之介http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9486641.html では、重要な役を演じていますし、葛藤を持った役は上手い俳優さんですね。
監督作品の中では、異質なファンタジー作品でした。

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ここで働く職員たち

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面接が始まる

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この女性もなかなか口を開かない

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でも粘り強く会話を続ける

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そんな中、望月はある人物の面接を担当した

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