32歳の一子(安藤サクラ)は実家にひきこもり、自堕落な日々を送っていたが、ある日、離婚した妹の二三子（早織）が子連れで戻ってくる。 しかたなく同居をする一子だった。
彼女は、二三子の息子とボクシングのテレビゲームをしているだけ、家は弁当屋で、母の斎藤佳子（稲川実代子）と二三子が働いているが、一子と父の孝夫（伊藤洋三郎）は全く手伝うことはない。
そしてとうとう姉妹の間で大喧嘩になる。 そして母の佳子は二人に出て行けと言うが、一子は自分が出ていくという。 それでもアパートを借りる金を出してやる佳子だった。
一子は何か働かなければと一応思い、いつも行く100円ショップで面接を受ける。 店長の岡野淳（宇野祥平）が面接を行い、あっさりと採用になる。
しかしここは変わった吹き溜まりのような店だった。 44歳のバツイチの店員の野間明（坂田聡）は、暇さえあればしゃべっている。 元店員で、賞味期限切れの焼きそばや弁当を盗みにくる池内敏子（根岸季衣）、そしてやる気のない店長の岡野、覚えが悪い一子でも勤まる店だった。
彼女は店に通う途中に気になるところがあった。 帰り道にあるボクシングジムで、一人ストイックに練習するボクサー・狩野(新井浩文)だった。
ある日彼がバナナを買いに来た。 6本買って、金だけ払い帰ってしまった。 そしてそれを届けに、 ジムに行くとなんと、彼に休みの日にデートに誘われる。
軽トラで海に行き、会話のようなものもない、おかしなデートだったが、彼女にとっては嬉しかった。
そしてある日、彼からボクシングの試合のチケットを貰った。 たまたまそこにいた野間と試合を見に行くと、彼の最後の試合だった。
37歳という年齢制限で、これが最後なのだが、彼はあっけなく負けてしまう。
そしてその後野間と3人で、飲みに行くが、野間は一子と付き合っていると狩野に嘘をつく。 怒って帰ってしまう狩野、しかしその後一子は野間にホテルに連れ込まれ、処女を奪われてしまう。 しかしすぐに警察に電話をし、レイプされたという一子。
狩野はジムを辞めてしまう。 そして仕事も辞めたようで 、狩野はどんどん荒んでいく。 そして一子はジムに通い始めるのだった…
これも見たかった作品、安藤サクラは大好きな女優なので、ギンレイにかかるのを待っていました。
今までどういう人生を送って来たのかと思うほど怠惰な生活の一子、まず体型から始めは凄いですね。 だぶついたからだ、腹も出てるし、目が死んでいる。 実家を手伝うでもなく、妹との喧嘩は時間の問題でした。
記事ではボクシングを始めたところまで書きましたが、実はまだまだ火がつくのは先の事でした。 でも、みるみる絞られていくからだ、しかしここで問題があるんですね。 女子選手は、32歳が上限の年齢なんですね。 一子は時間がないんですね。ジムの会長は、無理だというんですが、なんとかライセンスのテスト を受ける一子。取ったら試合をしたくなりますよね。
武正晴監督は、「イン・ザ・ヒーロー」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12170752.html が良かった。 そして間髪入れずこの作品、多くの賞を受賞していますが、なんといっても安藤サクラの頑張りですね。
“百円の恋”の百円とは？ まあ一子の職場もありますが、もっと大きなきっかけがあるんですね。
試合の直前との父親との外食のシーンで見せる笑顔が、輝いていました。 邦画も捨てたもんじゃないですね。(G)
妹と喧嘩してアパートを借りる
