anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

セッション

2014年作品、デミアン・チャゼル監督、マイルズ・テラー、J・K・シモンズ出演。

たった一人で、部屋でドラムをたたいている青年、そこに入ってきたスキンヘッドの男性。 青年は一瞬手を止めると、どうして止めるのか?自分の事を知っているかと聞かれ頷く青年。 また叩きはじめると男は出て行ってしまう。
偉大なジャズ・ドラマーになるという野心を抱いて、全米屈指の名門校シェイファー音楽院に入学した19歳のアンドリュー・ニーマン(マイルズ・テラー)。 彼は母親が出て行ってしまい、父のジム(ポール・ライザー)はそれでも大事に育ててくれ、一人息子をこの大学に入れてくれた。
入ったばかりの音楽院で、彼はなかなか友達ができなかった。 いつも行くファーストフード店のレジの女の子・ニコル(メリッサ・ブノワ)を気に入っていたが、会話を交わすことはできなかった。
アンドリューは、何とかしてフレッチャー教授(J・K・シモンズ)の目に留まりたいと考えていた。 数日後、ニーマンのバンドのレッスンに顔を出したフレッチャーは、明日6時に自分のレッスンに参加するように言われる。
目に止まった!有頂天になるアンドリューは、勢いに任せてニコルをデートに誘い、OKを貰う。すべて順調に行きはじめた、そう思った彼だが、次の日起きると、6時を数分過ぎていた。
必死に駆け出し20分遅れで教室に行くが、誰もいない。 レッスン表には9時開始となっていた。 呆然と時間を潰していると、9時になりゾクゾクと生徒が入ってきた。
異様なまでの緊張感に包まれた教室でレッスンが始まった。 フレッチャーが生徒たちを恐怖で支配する中、トロンボーン奏者が僅かな音程のズレを責められ、その場でクビとなる。 「17小節の4拍目」のテンポが違うと怒りで豹変したフレッチャーに椅子を投げつけられたニーマンは、ビンタでテンポを矯正され、悪魔のごとき形相で罵られる。 泣いて帰ったニーマンだが、翌日からその悔しさをバネに肉が裂け血の噴き出す手に絆創膏を貼ってひたすらドラムを叩き続けるのだった・・・

やっと近場のシネコンで拡大公開され、見ることができました。 噂通りの震えるほどの作品でしたね。 魂がぶっ叩かれる、そんな感想の作品ですね。
ある意味スポ根のようでもあり、軍隊の規律のようでもありま した。
意欲もそこそこ、もちろん19歳の甘ちゃんで、ちょっとファザコンではありますが、ドラムを叩くときには何か人間が少しく変わるアンドリュー、初対面で、フレッチャーは何かを感じたのか? 少なくとも、全く興味がわかない若者ではなかったんでしょうね。
ただ彼が育てたいのは、プロ中のプロ、普通のプロではないところが、ミソなんですね。 付いて来れないものは切っていく、辞めさせていく、いやそんなもんではなく、抹殺していくという、殺気溢れるレッスンなんですね。
最後の最後まで油断できない緊張感、久しぶりに音楽作品で、恐怖と、震えが来た作品でした。
主役のアンドリュー役には、マイルズ・テラーは気の弱い役だったり、途中で死んでしまう様な役が似合いますが、そうなってしまいそうなこの役は適役でしたし、彼の叩くシーンの迫力もすごかった。
そしてJ・K・シモンズまさに鬼教師、助演男優賞モノですね。 最後まで徹底的に追い込むその姿は却って見事でした。
私は今の日本では受け入れられないでしょうが、あのフレッチャーの行動はなぜか大いに理解できるんですよね。 だって一流になりたくて入ってくる学院なんですから、仲良しクラブでも、サラリーマンになるわけではないんですから。
昔見た「愛と青春の旅立ち」の恋愛部分を削ぎ取った感じを受けましたが(^^)
自分に気合を入れるために、また観たい作品ですね、いずれ。

イメージ 1
激しいレッスン

イメージ 2
必死について行こうとするが

イメージ 4
しかし、挫折してしまう

イメージ 3
しかし再会の時が

イメージ 5
だが…

イメージ 6