anttiorbの映画、映像の世界

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Laundry ランドリー

2002年作品、森淳一監督、窪塚洋介小雪出演。

頭に傷のある20歳のテル、本当はテルオというのだが、みんなはそう呼ぶ。 彼はいつも帽子をかぶっている。 傷があるからだ。 彼の仕事は、祖母が営むコインランドリーで洗濯物が盗まれないように見張ること。 最近、女性の下着が盗まれることが多いからだった。
いつも鍵をしまったところを忘れてしまうのがちょっと困っている。
毎日来て掃除をして、熱帯魚にエサをやり、椅子を外に出して、後は見張りに徹する。 ここにはいろんな人間が来る。 何試合やっても勝てないボクサー、自分の下着だけを洗いに来る爺さん、写真をひたすらとってみせる叔母さん。
ある日タバコを吸う女性が初めてやってきた。 その女性(小雪)が洗いものを忘れて行った。 テルは急 いで追いかけて、洗い物を届けるのだが、結局彼女のアパートまで来てしまった。
彼女は水絵といった。 そしてテルが帰ろうとすると、お茶を飲んでいかないかと誘われた。 テルはコインランドリーで何をしているのかと聞かれたので、見張っていると言う。
彼は帽子のことを言われ、実は帽子を被らないとひきつけを起こすと説明をする。 帰ろうとすると、あと5分いてほしいと言われ、手を握られた。 しかしその5分間彼女は何も話さなかった。
彼女は1人になるとかんしゃくを起こし花瓶を叩き割った。
次の日、ボクサーの男(田鍋謙一郎)は結局試合に負け、洗濯機に閉じこもってしまった。 テルはじっと彼のことを見張っていた。 彼は2ラウンドKOだった。
やっと話し 始めた彼のことをじっと聞いてあげるテルだった。 結局彼は一晩そこで泊まっていった。
次の日また水絵はやってきた。 彼女のことをテルの婆さんは“女狐”というが、テルに悪いイメージはなかった。 彼女はバス停まで送ってほしいと言う。 途中に水溜りがあった。 彼女はそれを飛び越せるかとテルに聞く。 そして彼女はこの水溜りに落ちたら死んでしまうが、飛び越せたら違う国に行けると言う。 彼女は飛び越した。 その日から彼女はアパートからいなくなった…

先日観た「リトル・フォレスト」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12727159.html http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12730908.html を録った森監督の作品です。 デビュー作みたいですね。
不思議な空間の作品ですが、頭に傷を負い、普通に学校に行き就職できなくなった青年テルと、男に捨てられ、精神を病んでしまった水絵の出会い、そして二人の激変していく人生を描いた作品でした。
社会から二人ともなかなか溶け込めない存在なんですが、後半ある男・内藤剛志との出会いから人生が急転していきます。
そのきっかけを作ったのは、テルの純粋な律儀な行動からでした。 なんとなく惹かれあっていた二人、でも何かのきっかけで壊れそうな二人、実際大きな試練が訪れますが、ラストは何か幸せを掴めそうないい感じでした。
窪塚洋介はなかなか突っつき辛い俳優ですし、小雪も独特な個性を発揮する女優さんです。 でも監督はそんな二人を上手く使い熟していましたね。

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彼の仕事は見張り

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はじめて来た水絵

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忘れ物を届けに言えまで来てしまうテル

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帰ろうとしたテルの手を握る水絵

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そして二人の前に現れる男・サリー

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