anttiorbの映画、映像の世界

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ジヌよさらば ~かむろば村へ~

2015年作品、松尾スズキ監督、松田龍平主演。

東北の限界集落「かむろば村」は65歳以上の人口が4割を超えている。 この村は、銀行も、大きなスーパーも、郵便局もない。
そんな村に来たある男・高見武晴・通称タケ(松田龍平)は、空き家で、ぼろぼろの家を100万で買い引っ越してきた。 一番近い駅に着いた時、女子高校生の青葉(二階堂ふみ)とチンピラの青木 (荒川良々)が話していた。 青木は猫になりたがっていて、青葉はここでの生活がつまらなそうだった。
そこにマイクロバスがやってきた。 運転していたのはかむろば村の村長・天野与三郎(阿部サダヲ)だった。 バスに乗っている途中、自分の姿を写真に撮っている老人がいた。 誰かと与三郎に聞くと、「あれは神様だ」と言う。 なかぬっさん(西田敏行)というふしぎな老人だという。
途中自分のやっている小さなスーパーに寄った。 そこには与三郎の妻・亜希子(松たか子)がいた。 当座の食料をくれ、与三郎はタケを買った家に乗せて行ってくれた。
凄いおんぼろな家だったが、タケに携帯番号を聞く与三郎が、びっくりする。 なんとタケは携帯を捨てたというのだった。 それだけではない、彼は電気も水道も引かないという。 もちろんガスも。
「死ぬぞ」 「お前バカ?」 東北の夜を甘く見ていて、凍え死ぬと与三郎が言うと、ヒートテックを重ね着するという。
その日の夜、やっぱり尋常じゃない寒さに、心配になって与三郎がタケの家に行くと、彼がいない。 なかむっさんから連絡が入り、彼は木をナイフで切っていた。囲炉裏にくべようというのだった。
温かいみそ汁とおにぎり、 そしてまきを差し入れた与三郎、そしてどうしてタケがそんな生活をここでし始めたかを聞くのだった。
彼は銀行に勤めていながら、現金に触るだけで失神してしまう金アレルギーになってしまった。 それはその銀行が合併をすることになり、今まで融資をしていた中小企業に融資取り消しをしに行った際に見た、地獄の光景からだった。
はたしてタケはお金を使わないで生活できるのだろうか?・・・

自給自足と言いますが、それはお金を使わない事ではなく、なるべく自分で農作物を育てそれを食するということですよね。 お金を一切使わない生活は、どんなに田舎で暮らしても不可能です。
そんな不可能への挑戦をする男の物語?
でも彼には、実はお金を口座に多少持って いるんですね。 彼はここに来て不要な物をごみで捨ててしまいます。 パスポート、そして貯金通帳。
原作はコミックスということですが、適材適所のキャストの配置が良く、監督の松尾スズキも重要な役で登場します。
また与三郎と亜希子の夫婦で、阿部サダヲ松たか子は 「夢売るふたり」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9478623.html 以来のコンビでした。 
お金を使わないからと言ってけっして聖人君子ではないタケ、ただ何か憧れる生活ですね。 でもブログを書いている時点で、やっていることが全く違いますが(^^)
こういう飄々とした役はぴったりの松田龍平ですね。

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最初に出会った危ない二人

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与三郎の店の3人

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機械もない長靴もない、「君は馬鹿なの?」


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タケは便利屋を始めるが

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神様は写真をいっぱい撮る

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