anttiorbの映画、映像の世界

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ハンター

2011年作品、ダニエル・ネットハイム監督、ウィレム・デフォー主演。

マーティン・デヴィッド(ウィレム・デフォー)は、バイオ・テクノロジー企業であるレッドリーフ社からの使者に呼び出された。 マーティンはここパリで2週間も待たされていたが、その男はもう一人の男(カラン・マルヴェイ)を連れて来た。
すぐさまマーティンは1人でやると言い切った。 相手がいるとやりづらいからだ。
レッドリーフ社は非情に希少なものを探している。 その生物のあらゆるサンプルを希望しているというのだ。 “血液、皮膚、臓器、体毛”その他の部分は処分すること。 社のソフトに入っていた映像は“タスマニア・タイガー”だった。 そこには、最後の1匹とされている生体が映っていた。
しかし依頼者はまだ生存しているという証拠を握っていて、それが本当の最期の1頭ではないかと思っていると言うのだ。
オーストラリア・タスマニア島に向かうマーティン。 車を運転して、宿となる家に向かうと、そこには女がベッドに突っ伏していた。そこに姉と弟だろう、二人の子供が現れた。
母と3人でここに住んでいるケイティ:サス(モルガナ・デイヴィス)とジェイミー:バイク(フィン・ウッドロック)で、母のルーシー(フランセス・オコナー)は具合が悪く寝ているのだった。
マーティンを二人は部屋に案内をしてくれるが、発電機が壊れていて、電気が使えない。「お父さんは?」と聞くとサスは、山に行っていると言いすぐに帰ると言うのだが。
マーティンは酒場に行くが、早くもよそ者と胡散臭がられる。 そこでどこか借りられる部屋はないかと聞くが、いくら出しても借りられないと冷たく言われ、出て行けとさえ言われる。 結構な扱いを受けてしまうマーティンだった。
電話は公衆電話を使わねばならず、風呂も水しか出ない。
仕方なく部屋に戻り、準備を始めるマーティンだが、子供達が鬱陶しい。
彼は表向きは“タスマニアデビルの調査”ということにしている。 実は彼女たちの父親は、山に行ったきり帰って来ていないのだった。
現地ガイドのジャック・ミンディ(サム・ニール)に会い、山への入り口に案内された。 しかしそこは環境保護団体がバリケードをしたいる物々しいところだった。 ジャックがいるので通してはくれるが、視線はなぜか冷たいのだ。 ここでもよそ者に心を開かない輩がいっぱいだった。
果たして彼は目的を達することができるのだろうか?…

「ハンター」という名前の作品は、故スティーブ・マックイーンの遺作という方がピンと来るんですが、これはなかなか渋く面白い作品でした。
原題も「The Hunter」ですが、マーティンの仕事ぶりは本当にプロフェッショナルの感じでしたね。 しかし、探す相手がタスマニア・タイガーですから、見つからないことが当たり前のターゲットなんで、地道な作業の繰り返しですし、記録から生活様式を想像しながら痕跡を追うところが本当に忍耐が伴うところです。 でも意外にこれがウィレム・デフォーのイメージと合い、なかなか惹かれますね。
物語は、仮住まいの母と二人の子供たちとの生活も大きなウェートを締めます。
若干なサスペンスもあるんですが、多くはヒューマンドラマ部分が多いですね。 そして意外に困った環境団体と、閉鎖的な村の人々。
ちょっと悲劇を予感してしまう展開が気になる作品です。
デフォーの存在感がすごくいい雰囲気の作品ですが、サム・ニールがちょっと謎の役割を演じています。 結構肥って、老けた感じの役作りなので、始め誰かわからなかったです。
地味ですがなかなかいい作品です。

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ある希少生物を追ってここに来たマーティン

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厄介になる家の息子・バイク

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ここに案内をしてくれたジャックと、家の主ルーシー

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そして山に入っていくマーティン

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はたして生存しているのか?

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