anttiorbの映画、映像の世界

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神様はバリにいる

2015年作品、李闘士男監督、堤真一尾野真千子出演。
 
綺麗な海岸の広がっている崖っぷちに、佇む一人の女。 彼女は履き物を脱ぎ、どうやらそこから飛び降りようとしていた。 そのとき一人の男が声をかけてきた。「そこから飛び込むのは止めてくれませんか?」 そこで死なれると変な噂が後から立ってしまうというからだった。 そして場所を変えて下を覗き込んだ彼女は気を失ってしまった。
目を覚ますと、彼女はリゾートホテルのようなところにいた。 目の前には、ガラの悪い一人の男、どうやら日本人のようだが、堅気には見えない。大声で現地の言葉を混ぜながら関西弁で話している。
ここはインドネシアのバリ島で、自称“爽やか”で謎めいた日本人のアニキ(堤真一)という男だった。 ここに連れて来たさっきの男はリュウ(玉木宏)といい、二人は同じ日本人でここで暮らしているようだった。
彼女は婚活ビジネスに失敗し借金を背負った元起業家の照井祥子(尾野真千子)、ここに死にに来たのだが、来て早々にバッグを置き引きに遭って失くしてしまう。 彼女は800万の借金を抱えてここに逃げてきたのだ。 しかし800万と聞いて驚くアニキとリュウ、その日彼女は散々酔っぱらって、そこに泊まって目が覚める。
夜が明けても彼女は死にたいというが、アニキは、昨日飲んだワイン代は返してから死んでほしいという。 高いワインをラッパ飲みして潰れた祥子、そしてまずは働かせるため、彼女は兄貴の家に連れて行かれる。
そこには多くのお手伝いの女性、そして子供たちがいた。 同じような服に着替え、家の掃除を言いつけられるが、子供たちが邪魔をし、結局逃げ出してしまう祥子、しかしアニキはここで大富豪になった秘訣を教えてやると祥子に言う。 さて祥子は兄貴から何を教わるのだろうか?・・・
 
幸せとは何か?と感じれる作品、そして日本人が忘れてしまった何かを感じれる作品でした。
インドネシアのバリ島、綺麗なところですね。 行ったことは無いですが、ちょっと行きたくなるリゾート地ですね。 しかしここインドネシアも貧富の差が激しそうです。
アニキの本名は最後までわかりませんし、途中までリュウも謎に包まれていますが、怪しい感じが全くしない二人です。 しかし感じることは、何かここバリに対して、彼は必死に何かを返そうとしているということでした。 それは今まで自分が受けてきたいろんなことを感謝の気持ちかもしれません。
どうして金持ちになったのか? だんだん語られていくんですが、それは彼の天性の人をほっとけない性格からでした。
そして彼が一番願っているのは子供たちの幸せです。 思い立ったように靴を大量に買い、靴を履けない貧しい子たちにプレゼントするアニキ、そしてすべてが縁で、それが元でまた縁がつながっていく。 昭和の昔は日本でもこうだったのでは? そんな懐かしい匂いをバリ島で感じる事が出来そうな気がします。
李監督は、前作の「幕末高校生」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11951931.htmlや、その前「体脂肪計タニタの社員食堂http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9470290.html とかと、正直ベタな作りの作品が多いですが、私はそこに何か懐かしい匂いや、正直な物語の誠実さを感じますね。
堤真一尾野真千子の二人はこてこて感がありますが、今作ではバリの気候、風土とマッチしていたように感じました。 細かいことを考えずに南国で解放される作品です。
 
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彼女に声をかけたリュウ
 
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連れて行かれた先はこの男のところ
 
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この男の原点、ここから始まった彼のバリ島生活
 
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そして日本からこの男が
 
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彼女はこの笑顔を取り戻せるのか
 
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