anttiorbの映画、映像の世界

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真夜中の五分前

2014年作品、行定勲監督、三浦春馬主演。
 
赤い服を着た少女、石を投げ大きな屋敷のガラスを割り、すぐに逃げていく。
走っていった先には、黒い服を着た少女がブランコに乗っていた。 赤い服の少女は、服を交換しようと言う。 言われるがまま交換した少女は、追ってきた女の人に、「ガラスを割ったのはあんただね!」といって連れて行かれてしまった。二人の顔はそっくりだった。
良(三浦春馬)は上海で時計の修理屋で働いている。 店主と二人の店で、彼は2階に住みこんでいる。
店にお客が来た。 お客は動かなくなった時計を持ってきて、価値があるなら直してほしい、価値がないならそのままにしておくと言う。店主のオヤジさんは、それはあなたが決める事と言う。 お客は、直してほしいと決めたのであった。
店が終わると、プールで泳ぐのが日課になっている良。 その時、美しい女性が話しかけてきた。「お願いがあるんだけど」彼女はルオラン(リウ・シーシー)といい、プレゼントを買うのを手伝ってほしいと言う。
良は店を何軒か回るが、なかなかピンとくるものが無い。 困った彼は自分の店に連れて行く。 そして自分の修理した置時計を見せるのであった。 
15分ごとに音が鳴る時計だ。 古くてちょっと可愛い置時計、ちょっと考えたルオランだが、それに決めたのだった。
数日後プールに行くと彼女がまた現れた。 決めてくれたお礼に食事に誘われる良、しかしトイレに立った後彼女は服が変わっていた。 それに気がつかない良、そしてもう一人彼女が現れる。
実は 、トイレに行った後の彼女は双子の妹のルーメイ(リウ・シーシー)だった。
彼女はどうして姉が時計をくれたのか不思議だった。「時計を送る」という意味の「送鐘」(song zhong)という言葉は、まったく同じ発音に「送終」(song zhong)という言葉を連想させ、この言葉の意味は「親の死に水をとる」、「死者を見送る」、「死者を弔う」という意味になり、中国人が時計をプレゼントすることは無いからだった。
そしてルーメイはモデルであり、女優業にも進出している女性で、レオン(チャン・シャオチュアン)という婚約者がいて、その婚約祝いのプレゼントだったのであった。
全く見分けのつかない二人、入れ替わっても誰もわからない…
 
行定監督の作る作品は、じっくりと心理描写をしますね。 この作品もたっぷり間を取った作品でしたが、なかなかのミステリーでした。
この作品は、リウ・シーシーの二役なんですが、途中まで本当の双子が演じていると思ったほど違和感がない映像でした。 彼女の二役の演技分けも上手いのですが、物語の設定もそれが上手く活かされていました。
実は、私の亡き妻が一卵性双生児だったので、双子の不思議さはよくわかっているつもりです。 「そろそろ電話が来る」「今日買ってきた置物は必ず妹も気に入って目が行く」彼女の言った通りとなり、少々背筋が寒くなった記憶があります(^^)
不思議な二人にしかわからない感覚、世界があるんでしょうね。
この作品を観てそのことを思い出しながら、頷きながら見ていました。
これはミステリーなんでしょうね。 冒頭の少女のシーンがちゃんと生かされていて、なかなか最後まで悩ませてくれました。
 
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プールで見かける二人
 
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プールを出た後
 
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プレゼントを買うのを手伝ってほしいと言われる
 
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良は時計屋で修理をしている
 
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2人は距離が近づいて行くのだが
 
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