anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

紙の月

2014年作品、吉田大八監督、宮沢りえ主演。
 
キリスト教系の中学校に通っていた梨花平祐奈)は、先生から自分のできる範囲で、海外の恵まれない子供たちのために募金をしようと呼び掛けられる。 梨花は素直に自分の小遣いのなかから募金をするが、その返事が来たときはすごくうれしかった。 しかし彼女は1万円札を机に並べている。
1994年。 梅澤梨花(宮沢りえ)は、子どもには恵まれなかったものの夫・正文(田辺誠一)と穏やかな日々を送っている。 契約社員として勤務する「わかば銀行」でも、丁寧な仕事ぶりで上司の井上(近藤芳正)からも高評価。 支店では、厳格なベテラン事務員の隅より子(小林聡美)や、まだ若くちゃっかり者の窓口係・相川恵子(大島優子)ら、様々な女性たちが梨花と共に働いている。
前任者から引き継いだ顧客・平林孝三(石橋蓮司)のところに、国債の勧めに行った。 何とか買ってくれることになり喜ぶ梨花だが、お茶まで入れさせられちょっと戸惑う彼女に、若い男い男が話しかけてきた。 孝三の孫の光太(池松壮亮)だった。
支店に戻ると、大口の売り上げをあげたことに井上から褒められるが、同時に前任者を辱めるような言い方をする井上だった。 
しばらくして、その女性社員の送別会が開かれ彼女も出席した。 一次会で、帰る途中駅の改札で、光太に会った。 彼はなぜか追いかけてきたが、彼女の降りる駅までは追いかけてこなかった。
夫の正文に、仕事が上手く行きはじめた嬉しさから、ペアウォッチを買っていった。 しかしあまりうれしそうな顔をしない夫に、何か違和感を感じた梨花だった。
そして、外回りをするようになると、多少化粧もちゃんとしなくてはと思い、彼女は化粧品売り場の店員の勧めのセットを買うのだが、カードを持っていない彼女は現金が足りなかった。 その時彼女は今日集金してきたお金をいったん借りることにした。 もちろんすぐにそのお金は自分の口座からおろし補充したのだが。
その時、彼女の心に何かの音がした。
夫が上海に出張した。 そしてある夜、駅のホームで、光太を見つけた。 そこに電車が来たのだが、彼女は乗らなかった。 そして彼女は光太と一夜を共にし、朝帰りを初めてするのだった。 そしてその直後、夫が出張から帰ってきた。 夫は彼女がもう出社の服装をしていると思った。
梨花は孝三のところに行き、200万の定期を取るのだが、その日に光太に借金があることを聞く。 そしてその時から彼女は踏み出してはいけない道を踏み出してしまうのだった…
 
直木賞作家・角田光代のベストセラーの映画化ですが、これは確か実際の似たような事件があったと思いますが。
監督は吉田大八、「桐島、部活やめるってよhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8130050.html ですよね今や。 そして待望の新作で、そんな意味でも注目作でした。 もちろん主演の宮沢りえの演技はもう圧巻でした。 体当たりの演技の数々、始めの化粧っ気のない契約社員が、だんだん変わっていくところも出ていました。
そして小林聡美も、彼女の色がしっかり出ていましたし、対決?シーンも迫力がありましたね。
でも私的には監督が大島優子を上手く生かしてくれたと思います。 AKB48のセンター、エースという扱いではなく、演技ができる女優として扱ってくれていることが大変良かったですし、それにこたえている彼女が何とも嬉しかったです。
卒業して女優として生きていく彼女が、やっと一歩踏み出したという作品になったと思います。
強力作です。
 
イメージ 1
夫と一緒に主筋する梨花
 
イメージ 2
同僚の相川
 
イメージ 3
厳しい隅
 
イメージ 4
そして光太
 
イメージ 5
“紙の月”月が消える…
 
イメージ 6