anttiorbの映画、映像の世界

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ケープタウン

2013年作品、ジェローム・サル監督、オーランド・ブルームフォレスト・ウィテカー出演。
 
南アフリカケープタウンの海岸で、若い女性の死体が発見された。 身元が分からず、出てきたのはレンタルショップの会員証だった。 しかしその持ち主はすぐに生きていることがわかったが、それを借りた女性が元ラグビー選手バイツの娘ニコールだった。
アパルトヘイトの傷痕がまだ残る南アフリカズールー族出身ながら警部にまで昇進したアリ・ソケーラ刑事(フォレスト・ウィテカー)と、酒と女に溺れて妻や息子、署長からも見放されているブライアン・エプキン(オーランド・ブルーム)達がこの事件の捜査にあたることになる。
アリは、ブライアンを買っていた。 署長は、女にだらしのないブライアンを見下していたが、刑事としてのブライアンをアリはよく知っていた。
解剖されたニコールからは、未知の分子が含まれた麻薬が検出される。 さらに事件当日ニコールは売人のスタンと会っていたことが判明する。
アリのチームは二人のほか、ダン・フレッチャー(コンラッド・ケンプ)がいる。 彼は妻が、大病をしていて、髪の毛を失っていた。 彼女を交えた4人は夕食を一緒に撮るほど仲の良いチームだった。 そしてダンは妻を献身的にいたわっていた。
アリとブライアン、ダンの3人はニコールの発信記録があったミューゼンベーグ海岸でスタンを見かけなかったか聞き込み調査を行うことにした。 黒人の二人にアリとダンが声を掛けるが反応はない。 向こうに、ダンスをしている3人の男女がいて、そこには小屋もあった。 ブライアンはそちらに向かうが、彼が小屋に入った時に不審な物を見つけた。 最新の銃が何丁もあったのだった。
その瞬間女が、ブライアンに銃を突き付け、その騒ぎを聞いた黒人二人も、アリとダンに襲いかかってきた。 ダンは腕を切られ、アリは壁に耳を打ち付けられた。
そしてブライアンが、3人に反撃をして、2人の救出に向かうが、すでにダンは首を切られてしまった。 すぐに応援と救助を要請するが、生き残った数人は逃げてしまった。
病院に担ぎ込まれたダンは助からなかった。 そして妻はアリたちに掴みかかるのだった。 最愛の夫を失った悲しみは、やり場のない憎しみに変わり、同僚たちにあたるしかなかったのだった。
アリとブライアンはこの殺人の裏には何か大きな事件が潜んでいることを実感するのだったが…
 
アパルトヘイト政策が終わりを告げた南アフリカですが、こういう作品を観ると、その時の痕跡、根っこがまだ残っているのかな? そんな感じを受けてしまいます。
原題は「Zulu」ですが、その辺りを、考えると、ピンとくる設定が多いんですね。 字幕ではなかなか掴み取りづらくなっていたところはちょっと残念でしたが。
社会派作品も人情的な役も何でもこなせるウィテカー、そしてこんな役がぴったり嵌るブルーム、良いコンビでしたね。
合成麻薬MDMAが作られてから、新種の麻薬がどんどん作られていくというセリフがありましたが、この作品中に出てくるドラッグもまた恐ろしい物でした。 攻撃的になった後、自殺を誘発するという代物でした。
しかし表向きは “鬱” の治療と謳っているんですね。
ドラッグと薬は紙一重と言いますが、それが公に作られるか、水面下で作られるかによって、正反対の世界に広がっていく恐ろしさも描いており、なかなか見どころのある作品でした。
 
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殺人事件を追うアリ
 
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少年どうしの喧嘩を発見するアリ
 
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海岸を調べていて、不審な3人に近づくブライアン
 
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そして小屋に入っていくと
 
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ダンの葬儀、彼の妻には拒否される
 
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犯人に迫るアリだが・・・
 
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