anttiorbの映画、映像の世界

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とらわれて夏

 
アメリカ東部の静かな町。 シングルマザーのアデル(ケイト・ウィンスレット)は夫が自分のもとを去ったことが原因で心に傷を負っていた。 13歳の息子ヘンリー(ガトリン・グリフィス)は、父とは毎週日曜日に会うことになっている。 父は再婚をして、相手の子供たちと家族を持っている 。ヘンリーも一緒に住まないかと誘われていたが、母のことが気がかりでその誘いを断っていたし、アデルはヘンリーの養育権は守っていた。
そんな二人の生活のある日、9月初めのレイバー・デイの週末を控え、二人はスーパーに買い物に来た。 アデルは1人で外出する事が苦手だった。 そしてヘンリーと放れることも、不安そうな顔をするのだった。
不意に男がヘンリーに話しかけて きた。 その男は、助けてほしいとヘンリーに言ってきた。 シャツに血が付いている。 怪我をしているのか?
母と一緒に来ているというと、男は母のもとに行き、助けてほしい、少し休ませてほしいと言ってきた。 明らかに不審な男、アデルは若干怯えながら拒否をするのだが、男はやんわりと力づくでもと言い車に乗り込んだ。
男は警察に追われる脱獄犯フランク(ジョシュ・ブローリン)といい、盲腸の手術後に病院から逃げたのだった。 しかし彼は二人に危害を加えないが、見つかった時のことを考え、母のアデルだけは軽く縛るという。
器用に食事を作り、ちゃんとアデルに食べさせる。 そして一晩が過ぎると、もう縛らないと言って、フランクは積極的に家の手入れを始める。 男手が 無く、家はいろいろガタが来ていた。また掃除などもし、ヘンリーに対して、野球も教えてくれる。
一晩の申し出が一日一日と彼が家にいる日数が伸びていく。 そして二人もだんだんフランクの真摯な態度に惹かれていくのであったのだが…
 
脱獄犯と家族に芽生えた絆。 そこだけ見ると、最後は悲劇が待っている感じの作品ですが。
心に傷を負った母親役のケイト・ウィンスレット、まだ40前の彼女ですが、やつれた感じは実際の年齢より老けて見える役でした。 また、フランク役のジョシュ・ブローリンは年齢相応で、強烈な父性を持っているので適役でしたね。
中学生のヘンリーは多感な時期、そして自分の力で母を何とか守ろうという気持ちと、思春期の性への渇望、そしてジェラシー、様々な彼の感情が作品をリードしていきます。
物語は、だんだんとアデルがどうして離婚をしたのか、そこに至る経緯が明かされていくと同時に、フランクの過去も明かされていきます。そして二人がそれをお互いに受け入れたとき、重大な選択をします。
しかしヘンリーにはそのタイミングが、ちょっと遅れるんですね。 心が揺れ動く少年期、仕方がないのですが、なかなか面白い展開と、心詰まる情勢でもありました。
ジェイソン・ライトマン監督作品は、「マイレージ、マイライフhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9644340.html 製作としては「ジェニファーズ・ボディhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/7820351.html と観ていますが、ラストの展開にはほっとさせてくれました。 アデルとヘンリー、そしてフランクに幸あれ!と言いたくなる物語でした。(G)
 
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男は車に乗り込んだ
 
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一応母を縛るフランク
 
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いきなりの来客
 
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もらった桃でパイ作りをする3人、フランクは器用だった
 
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二人の心が通じ合い始める
 
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そして…
 
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