anttiorbの映画、映像の世界

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鑑定士と顔のない依頼人

 
ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、世界中のオークションで活躍する一流オークショニア。 早くに親を亡くし、結婚もせず、友人もいない人間嫌いの彼は、完璧主義、そして自分本位の性格だった。
彼に仕切るオークションは非常に歯切れがよかった。 テンポよく、そしてユーモアを混じえさえするオークションはいつも盛況だった。
そんな彼は、自分の家のクローゼットの奥に、秘密の部屋があるのだ。 そこには彼の秘蔵コレクションが収納されているのだった。
自分が仕切るオークションに、いつも参加している初老の男がいた。 いつもそこそこの価格で落札していくその男こそ、パートナーのビリー(ドナルド・サザーランド)だった。 オール ドマンの真贋を見極める目は鋭く、彼に自分のお気に入りの名画を格安で落札するよう仕向け、自分のコレクションに加えていたのだ。
そんな彼の元に、クレア・イベットソン(シルヴィア・ホークス)と名乗る女性から電話が入る。 1年前に亡くなった両親が遺した家具や絵画を鑑定してほしいという依頼だった。 指示された邸宅に向かったものの、彼女は姿を見せることはなかった。
すっぽかしを食った彼は激怒し、後でかかってきた電話にもはじめは出なかった。 しかし事情を聞いて、もう一回尋ねることにした。 後日再び訪問したところ、使用人のフレッド(フィリップ・ジャクソン)が現れた。
足の不自由なフレッドは中に入れてくれ、そこにある多くの絵画を見た。 あまりの多さに 、整理をしてカタログを作成する方向の話をしようとするのだが、彼女は決して姿を見せようとしない。
無礼な態度にキレるオールドマン。 彼女はどうして姿を見せないのか? ふと彼はそこで気になる歯車のようなものを見つけるのだった。
それを密かに持ち帰り、修理屋のロバート(ジム・スタージェス)に調査を依頼するのだが、ロバートもそれに大変興味を沸かしていくのだった。 そして、もっとあれば驚くべきものが復元できるのでは? とも言うのだった。
しかし彼女はどうして姿を見せないのか?  だんだん彼女のことが気になり始めたオールドマンだった・・・
 
これは見たかったんですね。 ギンレイホールのナイスチョイスに今度も感謝です。
英国王のスピーチ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8644369.html のライオネル役の好演が光ったジェフリー・ラッシュを主役に据えたミステリー、ほとんど彼中心で物語が進んでいきます。
ちょっと自己中心的すぎるオールドマンですが、今まで女性という存在と付き合ったことのない彼、そんな彼が姿を見せない女性に惹かれていくさまがちょっと滑稽ですが、そのあたりから謎が膨らんでいくんですね。
古くからの友人であり、本当が画家のフレッド役にドナルド・サザーランドが起用されています。 若い頃と違い、最近は渋い脇役を演じますが、一体彼は本当はどっちなんだったのか?
物語は最後の30分で大どんでん返しが起きますが、そこに至る伏線はちゃんと散りばめられていました。 そして最後にそれがほぼ完成して姿を現します。 結構グロテスクに感じられる出来栄えでした。
ラストは、象徴的ですが、探し求めていた女は男は現れるのか? ちょっと引きずられるエンディングでした。
充実の131分でした。でもちょっとオールドマンかわいそう・・・(G)
 
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いつも大盛況なオークション
 
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このクローゼットの奥に…
 
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彼のコレクションがある
 
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依頼を受けある人の家に行く
 
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そこで見つけた金属部品をロバートのもとへ持ち込むのだが…
 
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