anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

ブルージャスミン

 
ジャスミンケイト・ブランシェット)は飛行機の中でひたすらしゃべっていた。 話し掛けられていたのは、たまたま隣に座っていた夫人だったが、彼女は相槌を打っているだけだった。 
ジャスミンはニューヨークのセレブリティ界でもてはやされていたが、実業家のハル(アレック・ボールドウィン)との結婚生活が破綻し、家庭も資産も失い、質素なアパートに住むシングルマザーの妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のもとに身を寄せることになったのだった。
着いてみると、ジンジャーはいなかった。 遅れているのは、別れた前の主人・オーギー(アンドリュー・ダイス・クレイ)のところに子供たちを会わせる日で、迎えに行っていたからだったが、オーギーは、ジャスミンとその前夫のハルの事に恨み節を言うのだった。
家に着くとジャスミンは落ち着きのない感じだったが、それでも妹の家のことを気を使いながらほめるのだった。でも、居心地が悪そうな態度は隠せなかった。
ジャスミンはしばらくここに滞在することになっていた。 職もなく、友人もいない、ここサンフランシスコ、まず初めに、ジンジャーは、姉に今付き合っているチリ(ボビー・カナヴェイル)とその友人に会わせる。 しかし、今までの世界とは正反対の粗野な男たちとは、なかなか馴染めないジャスミンだった。
色々今後のことを心配して仕事を見つけてきてくれるジンジャーやチリだが、その中で歯医者の受付の仕事があった。 しかしジャスミンは卒業できなかった大学に入り直し勉強して資格を取りたいと言い張る。 でも、お金のないジャスミンは結局、歯医者の受付をしながら、学校に通いパソコンを習い始めることにした。
いったい今までジャスミンの生活はどんなものだったのか? そしてなぜその生活が破綻してしまったのか?・・・
 
アカデミー賞ノミネート作品のトリを飾って日本公開のこの作品、見事、主演のケイト・ブランシェットが主演女優賞を取りましたね。
まあこの演技を観たら納得でした。 ジャスミンと、ジンジャーは血は繋がっていないんですね。 二人とも里親に育てられましたが、美人の姉と、そうでない妹。 妹のジンジャーは早々家を出て行ったということが作品中に語られています。
そしてジンジャーと前夫のオーギーは、ジャスミンとハルにむごい仕打ちを受けているんですね。 それでも妹は必死に姉を庇うんですね。 そこが何とも健気なんですね。 血のつながりは無くてもたった一人の姉。 そんなジンジャーは最後の最後まで姉の事を見捨てないんですが。
ジャスミンという名前も、実は本名はジャネットというんですが、勝手に“ジャスミン”と名のっている感じです。 もうそこからこの女性は壊れている感じです。
ウディ・アレン作品は人間の内面を、ちょっとした風刺で描くことが上手いんですが、今回のジャスミンは痛すぎですね。 いったい最後この女性はどうなるんだろう、でもここまで自分を失い、自分を着飾りすぎる人間に幸福が訪れることは無いんだろうなと、途中から思ってしまいますね。
痛すぎるジャスミンを見事に演じ切ったケイト、彼女の演技の迫力が凄かった作品でした。
 
イメージ 1
全てを失ったにもかかわらず
 
イメージ 2
義妹元夫妻、心のどこかでバカにしていたが、今は別れてしまった
 
イメージ 3
義妹の今の恋人とは合わない
 
イメージ 4
正反対の二人だが、ジャスミンを心配するジンジャー
 
イメージ 5
しかし彼女は心の病があるようだ
 
イメージ 6
そんなジャスミンに新しい出会いが
 
 
クリックすると新しいウィンドウで開きます