anttiorbの映画、映像の世界

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ジンジャーの朝 ~さよなら、わたしが愛した世界

2012年作品、サリー・ポッター監督、エル・ファニング主演。
 
1945年、広島、長崎に原爆が投下された。 その年に生まれた二人の女の子、ジンジャー(エル・ファニング)とローザ(アリス・イングラート)の2人は、同じ病院の隣のベッドで生まれ、幼なじみとしてずっと一緒に育ってきた。
そして時は流れ1962年、彼女たちは高校生になった。 彼女たちは学校をさぼって宗教、政治、ファッションについて語り合い、自分たちの親のように欲求不満な家庭生活を送ることだけはしたくないと考えていた。 
ヘアスタイルもファッションも、どこへ行くのも何をするのもいつも一緒。 ヒッチハイクをして男の子と遊んだり、煙草を吸ってみたり、アルコールを試してみたりと、2人は少女から大人へ成長する青春時代を満喫していた。
ジンジャーは、一人詩を書き始めるとともに、ローザから十字架のペンダントを貰ったところから、教会にも行った。 そして、彼女はだんだんと核に対する恐怖を感じるようになってくる。 テレビでは、キューバに対する西側諸国の強硬な対応の報道がなされ、対してソ連を筆頭とする東側諸国との核戦争がささやかれ始めていた。
そんな中、核兵器廃絶の集会にも顔を出すようになる。
一方、ローザは、父がいない。 母ともあまり接点を持たず、自由奔放な生活をしている。 そして思想家でジャーナリストのジンジャーの父・ローランド(アレッサンドロ・ニヴォラ)の、生き方を気に入っていたが、だんだんそれが恋愛感情になっていく。
ジンジャーの母・ナタリー(クリスティナ・ヘンドリックス)とローランドは、行き詰まりつつある夫婦だった。 そしてローザの愛をローランドは受け入れて行くのだった…
 
私の生まれる前のイギリスを描いた作品、1962年というのはキューバ危機の年なんですね。 世界が米ソによる核戦争が起きるのではないかと揺れた年ということですが、正直17歳の女子高校生が、ここまで真剣になっていたのかというところに違和感を感じてしまいます。
というのは、あまりにもジンジャーとローザが対照的なんですね。 背伸びをして、恋愛をしたい年頃の彼女たちの年齢、ローザが普通に見えます。 ジンジャーは、だんだん核の恐怖と、家庭から逃げたいのがどんどん混同していくように見えました。 それがクライマックスで明かされるんですが。
ローランドのあまりにも幼稚な考えにちょっと腹立ちを感じますね。 ラストも何か中途半端な感じで、それが時代だったのか、人の心も不安定な年だったのか? そんな作品でした(G)

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どこへ行くのも一緒のふたり

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ヒッチハイクをして男の車にも乗りこんだりする

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ローランドは二人を自由にさせていた

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しかし、母・ナタリーは普通に育てたく悩んでいる

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ジンジャーの家族を心配する友たち

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