チャランポランな性格で毎日お気楽に過ごしていた勇気(染谷将太)は大学受験に失敗。 でも一浪して彼女と同じ同じ大学に入りたいというが、失望した彼女にもフラれ、進路も決まらないという散々な状態で高校の卒業式を迎える。 カラオケに行って、仲間に励まされ、一瞬盛り上がるが、帰りは空しかった。
ふと見た求人のチラシの中に、表紙で微笑む美女。 決断は早かった。
街から逃げ出すように1年間の林業研修プログラムに参加することを決意。 だが、ローカル線を乗り継いで降り立った神去(=かむさり)村は、携帯電話の電波も届かない“超”が付くほどの田舎だった。 そして携帯をぬらしてしまい使用不可になっ てしまった。
3食寝床付き、1か月の講義を終えたら、1年間の残りを実習生活に入るという説明を受ける。
講義だけではなく実際に木の倒し方などは、林業をやっている会社の人が教えてくれる。 しかし山の男は荒い。 いきなりどやされた勇気は思わず後ろに手をついて鉈で手を切ってしまう。
その夜、彼はもうドロップアウトしようとしていた。 しかし彼だけではなくもう先に家に帰る奴もいた。そんな時、事務室に写真の女(長澤まさみ)がいた。 彼女が駅までバイクに乗せてくれた。 でも彼女は厳しい顔で、やる気のない奴は早く出て行けという。
電車が 来た。 しかし彼は乗らなかった、そして歩いて自習所に帰っていくのだった。
1か月が終わり、一応卒業した勇気たちは、それぞれの林業会社に実習に行くことになる。 彼が行くのは中村林業、それは一番の山奥にある厳しい会社だった。 そして迎えに来た男は、実習中どやされた飯田ヨキ(伊藤英明)だった。 そして勇気の山での生活が始まるのだった…
矢口監督作品は、いつも期待しちゃいますが、さて今作品は?
日本は国土の多くが森林におおわれています。 普段生活していると気づきませんが、日本は多くの木があるんですよね。 そしてそれは誰が管理、保全しているのか? その一端が描かれている作品でした。
私は仕事柄、製紙会社とお付き合いがあるんですが、各会社には昔林業部があったんですね。 今は関連会社にしたり、今でも社内で部にしている会社もあると思いますが、今はどちらかというと資源である木は、海外から調達しているのがほとんどです。
矢口監督の良いところは、役どころに起用する俳優が上手いところです。 今回のヒットは伊藤英明ですね。荒々しい山男を上手く演じていますし、妻役の優香、そして同僚にマキタスポーツ、旬な俳優陣を上手く配置していました。
また長澤まさみの性格付けも良かったですね。 どんどん良い役に恵まれそれを熟していく彼女、良かったです。
見ていてもう終わり? もっとこの世界に浸りたいと思う作品は心地いいですね。 そんな良質な作品でした。