大城拓児(菅田将暉)は達夫に火を貸してくれと話しかけたのだった。 ライターごと貰った拓児は、お礼に家に来て飯でも食おうという。 特に用事もない達夫は、拓児の家に着いて行く。
そこは通称“サムライ部落”と言われ、不法に住み着いている者たちの集落だった。
拓児は前科があった。 酔って人を刺してしまい、今は仮釈放の身だった。
その身元引受人が、拓児が仕事を手伝わさせてもらっている中島(高橋和也)という男だ。 そして家族がありながら、千夏と関係をずっと持っているのだった。
達夫がいつものようにアパートで寝ているとやかましくクラクションを鳴らす車があった。 そこには松本(火野正平)の姿があった。 何もしていない達夫の事を見に来ていたのだった。また仕事をしないかと誘うのだが、達夫はその気にはなれなかった。
ある夜酔ってスナック街を歩いている達夫、そしてその中の1軒に入りビールを頼んだ、しかしその店は女を買える店だった。 しかし奥から出てきたのは千夏だった。そんな気もないのに笑ってしまった達夫に激しく怒りをぶつける千夏。
千夏は週に何日か塩辛を作る工場で働いている、それ以外は夜、その店にいる。大城家は彼女が支えているのだった。
達夫は初めから千夏に惹かれていた、そして千夏も達夫の事が気になっていたのだが、こんな自分にそんな気持ちがあってはならないとも思っていた。 しかし拓児も含め、3人の世界が動き始めていた…
彼は前科があり、それを引きずって生きているんですが、表にはそれを出さないんですね。 絶えず明るく、時にはバカじゃないかと思えるほどのはしゃぎっぷりを見せます。 そして姉の千夏には、絶対の信頼を置き、誰よりも心配をし、大事にしています。
おそらく達夫を家に連れて来たのはそんな姉に対する思いからかもしれませんね。
舞台は函館、私は一度行ったことがありますが、海岸沿いにあんな集落があったんですかね?
ある過去を背負い、働こうとしない達夫と、どん底で必死に生きている大城家、そこに関わってくる者たち、ドラマとしてグイグイ引き込まれる作品でした。
怠惰な達夫
拓児と知り合う
そして千夏とも
しかし千夏には腐れ縁の相手がいた
しかし…