anttiorbの映画、映像の世界

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永遠の0

 
祖母・松乃が亡くなった。 そこで祖父・賢一郎(夏八木勲)は大きな声で 「松乃」 と叫びながら泣き崩れた。 葬儀に出た佐伯健太郎三浦春馬)や姉の佐伯慶子(吹石一恵)、母の清子(風吹ジュン)はそんな祖父の態度に驚いていた。 そこで二人は母から祖父・とは血がつながっていないことを知る。 本当の祖父は宮部久蔵(岡田准一)という人物だった。
帰り道、慶子が健太郎に 「本当の祖父の事を知りたくない?」 と聞く。 司法試験に落ち失意の日々を過ごしていた健太郎は、あまり気が進まなかったが、バイト代を出すということから姉に付き合うのだった。
そして初めて長谷川 (平幹二朗)という老人から衝撃的な話を聞くのだった。 「宮部は海軍一の臆病者だ」 その言葉は意外なもので、実の祖父をそこまで罵られると思わなかった二人だった。
母の清子に慶子は言った。 「もし祖父があまりよくない評判の人だったらどうする?」 清子は言うのだった。 「母がほんとの父の話をしなかったのは、そういう人だったのかもしれないかもね」
二人は数人の人から同じ話をされた。 あるちょっと怖い老人からは門前払いに近い仕打ち儲けた。 本当に実の祖父は“臆病者”だったのか? 失意のふたりだったし、健太郎はちょっと嫌気がさしていた。 
この人で最後にしたいと言い井崎(橋爪功)という人に会いに行った。 病院に入院中の井崎は、鼻に管を通している、明らかに具合は良くない。 しかし彼が語りだした話は、今まで誰も話してくれなかった話だった。 そして真実の祖父の話が初めて聞けたのだった…
 
この作品は私にしては珍しく原作本を読みました。 お世話になっている方や、会社の後輩から勧められたのです。 そして暮れに映画化になると言われて、ちょっと読む目標もできました。 文庫でも500ページを超える大作なので、時間がかかりましたが、何度原作本で泣きそうになったか、でした。 基本通勤途中で読むので、泣けないので(^^)
予告編が劇場で流れているだけで、早くも大きな期待と、うるうる感でいっぱいでした。 あの長い原作を同2時間半くらいにまとめるのか、そのうえでどう感動的な作品に仕上げるのか。 それが私の今回のこの映画の焦点でした。
主役に岡田准一を起用したのは正解ですね。 ジャニーズの中で高い演技力を持った一人の彼は、自分を投げ打つ役にピッタリです。 
省いた部分の選択もすっきり感が増していました。 慶子の恋人はちょっとシツコイ感じがしたからです。 この作品が、文庫本の歴代売り上げ記録を更新したのは、万人に受ける内容だったからだと思います。 戦争賛美でもなく、偏った反対でもなく、歴史の大きなうねりに抗うことのできない人たち、その中で必死に生きている人、また生き残った人、そして当たり前ですが、命の大切さ、そのすべてを明快にしっかりと描いているからですよね。 最後の祖父・賢一郎の言葉改めてが身に染みました。
私は原作本で、ただ一つ嫌な個所があったのです。 それはエピローグの部分だったんです。 それが忠実に描かれているのかが不安でした。 そこは見てもらってほしいのですが、上手い描写になっていました。 
もう今年はこれで劇場鑑賞を終わりたくなるほどの作品ですが、まだ一週間ありますので、もうちょっと劇場鑑賞はしたいと思います。

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祖父の事を調べ始めた二人だったが…

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若かりし頃の松乃、彼女も波乱の人生だった

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司法試験に落ち続けている健太郎、しかしこの件で彼に変化が出始めていた

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決して臆病者で無かった祖父

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そして祖父とは一体どういう人物だったのかを知った健太郎

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