anttiorbの映画、映像の世界

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そして父になる

 
有名私立小学校の面接、そして簡単な試験。 野々宮家は良多(福山雅治)、妻の野々宮みどり(尾野真千子)、息子の野々宮慶多(二宮慶多)の3人家族。  良多は学歴、仕事、家庭といった自分の望むものを自分の手で掴み取ってきたエリート会社員、息子にもピアノを習わせ、今回の面接にもお受験用の塾に慶多を通わせ、備えてきた。 仕事は忙しく、家族と過ごす時間も少ない。 まともに家族の旅行などここ数年ないと、みどりは呟くのであった。
ある日、留守番電話に慶多を生んだ病院から留守電が入っていた。 お会いしたいと言っているという。 良多も呟く「面倒なことじゃなきゃいいが…」
後日野々宮夫妻は病院側と会い、衝撃的な話を聞かされる。 「取り違え?」実はある夫婦が小学校入学の時に、長男の血液検査をした際に、自分の子でないことがわかったと言うのだった。 その日、同じ病院にいた子供を調べていると言う。 病院側の弁護士は、DNA検査をしてほしいとお願いをしてきた。 野々宮家は、血液型に問題はないはずと言うが、また後日、慶多を連れて検査をすることになった野々宮家。 そして出た結果は、慶多は夫妻から生まれた子でないことが証明された。愕然とする、二人。 そして帰りの車の中で良多がぽつりと言った。「やっぱりそうだったのか…」
本当の息子を育てていたのは、斎木家で電気店をしている家だった。 雄大リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)の夫婦に、長男の琉晴(黄升炫)と下にふたり、そしておじいさんの6人家族だった。 まず両家は、裁判において争うことになるのだが、入れ替わってしまった息子たちをどうするか、思い悩むことになっていくのだった…
 
ここ数か月、ほとんどの作品の前に流れていたCM、「取り違え」 「医学的に子供ではない」 「出来損ないだけど父さんだったんだよ」 ほとんどこの言葉でわかるストーリーですが、ならばその中のドラマはどんなものになっているのか?そこをしっかり見ようと思い、今回はアクションやSFしか一緒に行かない息子と一緒に見てきました。 
さすがに見終わった後二人の会話は弾みませんよね。 各々の家庭で6年間生まれたときから育てられた男の子、そして実の息子と疑わないできた両親、それがまっさかさまに谷に突き落とされていく様は、結構きついですね。 
もし自分の息子が、本当の息子でなかったら? いったい自分ならどうするのか。 これはどの時点でわかるかによるんではないでしょうか。 病院側は、当たり前かもしれませんが、正式な両親のもとで育てたほうがいいの一点張りです。 母親は複雑ですね。 6年間愛情いっぱいに育ててきたのですから。 
雄大はフランクです。 元々子供を育てることにこだわりが無いんですね。 仕事は今一つかもしれませんが、人との触れ合いを大事にする男でした。 しかし一番厄介だったのが良多でした。 そして一番ふらついていたのが彼でしたね。
そして一番雑音が入ってくるのが良多だったのが、実は一番つらいところでしたね。 会社の上司、弁護士、そして実の父。 男は血が大事とはっきり言う父、プライドが高く、そして彼が出した初めの答えは…
この作品では、慶多役の二宮慶多君、最高でした。 後半斉木家に行った時の彼の姿は、もし横に息子がいなかったら号泣していたでしょう。 でもそんな慶多君も6年間、野々宮家に手塩にかけて育てられた男の子でしたね。 それがいじらしくて、可愛くて、そんな慶多が最後に見せる感情、初めて尊敬する、大好きな父に見せる激しい態度・・・
是枝監督は、ドキュメンタリーのような取り方をして、役者の力を引き出すのが上手い監督だと思いますが、この作品でもそれが垣間見えた気がします。
親子の絆、血か環境か?子供にとっての親、前回の「誰も知らない」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10324995.html に引き続き、親子って?というテーマを突き付けられた作品でした。いや、今回は父としてですかね?

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私立の小学校に合格した慶多を祝う良多

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しかし慶多は本当の子ではなかった!写真を見せられる野々宮夫妻

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雄大は良多と違い、裸の付き合いを子供たちとする

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実家に預けた啓太を引き取りに行くとき、、母と話すみどり

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そして両家は、だんだん馴染ませるように交流をするが

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