anttiorbの映画、映像の世界

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容疑者、ホアキン・フェニックス

2010年作品、ケイシー・アフレック監督、ホアキン・フェニックス アントニー・ラングドン ケイリー・ペルロフ ラリー・マクヘイル出演。


映画界での輝かしいキャリアを捨て、新人ラッパーとして人生の再出発を決意した俳優、ホアキン・フェニックス。 観客のブーイングに逆ギレしたり、プロデューサーに詰め寄ったりと、その道のりは波瀾万丈だ。 カメラは彼の私生活にも密着。 華やかなセレブ人生の影に隠れた元映画スターの内面を浮き彫りにしていく…


10年前のホアキン、別人ですね。
監督はケイシー・アフレック、監督作品は多くありませんが、これが初監督作品ですね。
主演は題名通りホアキン・フェニックス、「ジョーカー」  https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/10/22/060000 でオスカーを受賞して、とうとう極めましたね。 DCのキャラですが、見事に演じ切り、ジョーカーになって行く、悲しい男を見せてくれました。


今作は、ホアキン・フェニックスが、突如俳優を引退して、ラップミュージシャンになると言い出すことから始まります。 それを妻の弟のケイシーが撮るという、ドキュメンタリー作品という形式で描かれています。
もちろん素人のラッパーですから、正直聞けたもんではないんですが、ラップはハートで歌う、叫びのようなものと言われ、何とかライブで披露するまでになって行きます。


しかしこの作品、フェイクではとずっと言われ続けており、もちろんこの後も、見事な演技を様々な作品で見せてくれています。
映画としては、フェイクというか、ちょっと一服のような感じですが、俳優として分岐点だったことは感じられますが。

 

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俳優をやめる

 

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そしてケイシーが撮り

 

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なんと彼は

 

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ラッパーになると言い出す

 

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しかしど素人のホアキン

 

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何とかライブを行うという方向に

 

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シントイア・ブラウン: 裁きと赦し

2020年作品、ダニエル・H・バーマン監督。


2004年、売春を強要した男を射殺した罪で、16歳にして無期懲役を言い渡されたシントイア・ブラウン。 テネシー州の法律により51年間は仮釈放が認められず、歌手のリアーナやラナ・デル・レイ、タレントのキム・カーダシアンが量刑が重すぎると言及したことで大きな話題となった女性だ。

彼女の16年間にわたる姿を捉えた本作では、複雑な生い立ち、生理学や法の観点から、裁きの妥当性に疑問が投げかけられる。


なかなかつらいドキュメンタリーでした。
監督はダニエル・H・バーマン。
Netflixのドキュメンタリー作品は結構多いんですよね。 まあ作品群自体が多いので、こういう事態になっても、見る作品には正直困らないというか、見る時間がかえってできます。


なかなか日本にいてはわからないある少女のお話です。
シントイア・ブラウンは16歳の時に起こした殺人事件、そしてそれ以外にも罪を負ってしまい、終身刑になってしまいます。 初めは彼女が、どこに送られるのかを決める映像から始まります。 未成年の彼女、しかし犯した罪は重罪で、殺人に至った経緯を尋問されます。 もちろん弁護士も付き、何とか減刑を、そして成人としての罪かどうかを問われます。
彼女が殺人に至った経緯は、どういうものだったのか? 殺した情景があまりにも衝撃的だったことに周りは意識が行ってしまい、彼女はなかなか減刑にならず、罪状はすべて有罪、ここから彼女の戦いが始まります。
アメリカには、貧しさは、家庭環境から、家にはいづらくなり、悪い環境にどんどん落ちて行ってしまう少女が多いようです。 もちろん日本でも同じでしょうが、酒に始まり、ドラッグ、売春と転落していくと早いようです。 彼女は16歳で、どんどんエスカレートする自分への要求に、とうとう殺人という選択をしてしまいます。 そうしなければ現状から脱却できなかったんでしょう。


彼女は何とか再審請求をしながら、刑務所の中から勉強を始めます。 そして最終手段として、知事に恩赦をしてもらう行動に出ます。
16年の長い戦いの中、彼女自身が表情が変わっていくのがわかる作品ですね。

 

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未成年のシントイア

 

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しかしすべて有罪で

 

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終身刑

 

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しかし、減刑を求めて

 

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訴えるが

 

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そして年月は過ぎていく

 

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奥様は、取り扱い注意⑧

2017年作品、小室直子演出、綾瀬はるか 広末涼子 本田翼 西島秀俊出演。


第8話 ホームパーティー
ある日曜日、近所に住む妙子(相築あきこ)が主催するホームパーティに出席することになった菜美(綾瀬はるか)と優里(広末涼子)、京子(本田翼)。 妙子の夫は1年前に収賄疑惑で世間を騒がせた大物政治家で、夫のイメージ回復のために時折パーティが開かれるのだという。

渋々出かけていったものの料理も場の雰囲気も楽しむことができず、早々に撤退を決める3人。 菜美は、会場で目にした主婦・藍子(笛木優子)の不審な行動を気にかけつつ、妙子の家を後にした。
数日後、菜美の家の近所で立て続けに空き巣事件が発生。 留守中の妻を心配する気もない啓輔(石黒賢)に失望した優里は、合コンで出会った安西(小関裕太)に誘われるままに彼とお茶に行くことに。

京子もそんな状況なのに敢えて自分と距離を置こうとする不倫夫=渉(中尾明慶)へのいら立ちを隠せない。 一方、勇輝(西島秀俊)の言動からそこはかとない“嘘”を感じた菜美は彼を尾行するが、何もつかむことができない…


さて佳境に入ってくるお話ですね。
今回のゲストキャラは笛木優子、「町田くんの世界」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15975755 に出演していました。


さてここに今度は窃盗事件が起きます。 プロの手口の男、宅配便を装い、難なく侵入、ただの窃盗犯ではないことがわかります。
一方3人も家庭に大きな嵐が迫ってきました。 そして菜美は、持ち前の嗅覚で、夫が何か嘘をついていることを感じ始めます。 そして、小雪に調査を依頼するんですが。
さて、いよいよ主婦たちの危機が迫ってきます。不気味な集団も現れ始め、この地区も狙われていくんですね。


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窃盗事件が起きる

 

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そして夫も被害に

 

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そして何かおかしいことを察する菜美

 

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そして一人で調べ始めるが

 

カンパイ! 日本酒に恋した女たち

2019年作品、小西未来監督、千葉麻里絵 今田美穂 レベッカ・ウィルソンライ 久慈浩介出演。


酒蔵はかつて女人禁制と言われており、女性が酒造りに関わることはできなかった。 しかし近年、日本酒の世界が日々進化し続けるなか、蔵元や杜氏、PR、接客に至るまで、日本酒業界のあらゆる側面で女性が活躍している。

今田美穂は、広島に百年以上続く酒蔵・今田酒造を酒造りごと引き継ぎ、女性杜氏の先駆者的存在となっている。 

ニュージーランド出身のレベッカ・ウィルソンライは日本酒コンサルタントとして、日本酒の魅力を様々な形で発信する。

カリスマ日本酒バー店長の千葉麻里絵は、大胆なフードペアリングで日本酒の世界に新たな旋風を吹き起こしている。

日本酒の世界で躍動する彼女たちのストーリーを追うことで、伝統ある日本酒の世界の新しい時代の到来を目の当たりにすることができる…


前作が外国人から見た日本酒でしたが、今作は女性視点というところでしたね。
監督は小西未来、前作 

https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/05/08/180000

に引き続き、日本酒に視点を当てています。


千葉麻里絵さんは、OLとして日本酒好きが高じて、生活がほとんど日本酒になって行く過程が描かれています。 面白いのはお寿司屋さんに行って、お客さんの前で、ネタに合った日本酒をその場でチョイスすることも実演しているんですね。 こういう飲ませ方をしてくれると、日本酒も、お寿司も進みそうですね。
今田美穂さんは、今田酒造本店の蔵元です。 小柄で華奢な感じの彼女ですが、知る人ぞ知る、日本酒つくりとしても名の知れた方のようです。 日本酒好きの女性のあこがれの存在、カリスマなんですね。
そしてレベッカ・ウィルソンライ、ライター兼「酒」コンサルタントの彼女は、日本酒のおいしさをいろんなイベントでコーディネートしたり企画の一員でエネルギッシュに動き回ります。 彼女も小柄な美人ですが、どこにそんなパワーがあるのかと思うほどですね。
またも日本酒がもっと飲みたくなる作品ですね。


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行動力のあるレベッカ

 

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展示会でも動き回っている

 

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そして杜氏としても一流の今田さん

 

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そして絶妙な舌を持つ

 

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千葉さんは寿司屋でその場でお酒をチョイスする

 

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久慈氏も脱帽

 

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狩りの時間

2020年作品、ユン・ソンヒョン監督、イ・ジェフン アン・ジェホン チェ・ウシク パク・ジョンミン出演。


ジュンソク(・ジェフン)、3年の刑期を終え出所、しかし街は荒れ果てていた。 ジュンソクは、刑務所で兄貴と慕っていたボンソク(チョ・ソンハ)から聞いた楽園の話が忘れられず、仲間のギフン(チェ・ウシク)とチャンホ(アン・ジェホン)を誘い、楽園移住計画を立て始める。 しかし、それには大金が必要だった。
そんな時、自分の金を盗んだサンス(パク・ジョンミン)という男を発見し、返済を迫るが、払えないと言うばかりだった。
それならばということで、ジュンソクたちは、賭博場で働くサンスを使い、ヤクザが経営する賭博場から大金強奪を計画し始める。 ボンソクが経営する銃器ショップで必要な拳銃を調達した4人は、計画を実行に移した。
まんまと大金を強奪した4人は大喜びし、島へ移住する準備を始めるが、ボンソクの元に謎の男が訪ねてきていた。
男は、最近の取引内容を教えるようボンソクに脅しをかけた。 ボンソクからの電話で異変に気付いたジュンソクたちは逃げようとするが・・・


これはさすがに前評判通り面白かったですね。 劇場公開がままならないということで、配信になっています。
監督はユン・ソンヒョン、もう1作10年前の作品があるようですね。
主演はイ・ジェフン、「探偵ホン・ギルドン ~消えた村~」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/11/12/180000 で主演のホン・ギルドンを演じていました。
チェ・ウシクは「パラサイト 半地下の家族」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/01/23/060000 で長男役をしていました。
アン・ジェホンは、「王様の事件手帖」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15621916 で新人史官を演じていました。


物語は、出所してきたジュンソクがこの3年で、経済が一気に変わってしまったことに愕然とします。 町は荒れ果て、持っていたウォンは紙くず同然になっていて、インフレは止まりません。
打ちのめされたようなジュンソクでしたが、ギフンとチャンホとの絆はそのまま、そして何とか大金を稼いで、あることを成し遂げたいと思うようになっていきます。 それは刑務所の中で聞いた楽園の話でした。 金さえあれば行ける、そして3人は、サンスという金を盗んだ男からとばく場の情報を聞きます。サンス ここの金を強盗をすることにします。 しかしそれが、3人の、そしてジュンソクの運命を変えていきます。


前半は静かな立ち上がりの今作、中盤から不気味なスナイパーに狙われていくところからはもうくぎ付けになりますね。 実際自分が狙われているような展開に引き込まれます。 しかしここである伏線がひかれていて、最後は一転したラストですね。
続編があってもいいような作品でもし作られたら見たいですね。

 

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出所して世界は一転していた

 

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そこである計画を立て

 

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大金を狙う

 

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実行通りにうまく行くが

 

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しかし謎の男が現れ

 

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狙われる3人

 

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奥様は、取り扱い注意⑦

2017年作品、山田信義演出、綾瀬はるか 広末涼子 本田翼 西島秀俊出演。


第7話 お茶会
ある日、菜美(綾瀬はるか)と優里(広末涼子)、京子(本田翼)は、主婦仲間の友恵(霧島れいか)から人を探してほしいと頼まれた。 3人が探偵のような仕事をしているというウワサを聞きつけたのだという。 余命半年を宣告された友恵の望みは、死ぬ前に大学時代の恋人にひと目会うこと。 「妻」ではなく「女」としての自分を取り戻したい、そんな友恵の思いに共感した優里と京子に背中を押され、菜美はかつての仕事仲間・小雪(西尾まり)に調査を依頼することに。
そんな中、京子の夫・渉(中尾明慶)が浮気をしている可能性が浮上!渉と正面から話し合うのも怖いけれど、このままの状態も耐えられない…。 京子は悩むが、結局、見て見ぬフリをしてしまう。

一方、啓輔(石黒賢)の態度に耐えかねた優里は、ママ友に誘われた合コンに行くことを決意。罪悪感にさいなまれながら、合コンの店へ向かうのだが…!?


演出の山田信義も、いろんなドラマ演出を手掛けていますね。 でも記事にはしていません。
ここから毎回登場する小雪役で西尾まり、今作では彼女の役どころが最高ですね。 彼女ともう一人が菜美の過去を知っているという設定、映画版では活躍をしてくれるんでしょうか? クリーニング店をしていますが、もちろんそれは表向きだけ、不気味で魅力的な存在です。「海賊とよばれた男」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14612900 が近作の出演ですね。
ゲストキャラは霧島れいか、「七つまでは神のうち」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15438428 というホラー作品を記事にしています。


さて、探偵をしているという噂が広まっているということは、もうこの界隈で菜美は有名であり、優里と京子も巻き込まれているってことにもなっていますね。 今回は人探しで、それも昔の彼に会いたいというちょっと切ないお話でした。

今は幸せな結婚をしている友恵ですが、昔の彼はどうしようもない、いわゆる甲斐性無しのダメ男。 でも会いたいという気持ちの底には、彼女の生命力の源があるんですね。
ちょっといい話の回でした。
しかし不気味な予感も漂う回ですね。


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小雪は彼女をある意味心配をしているが

 

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あっという間に見つけるが

 

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そして再会する

 

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そして優里に…

 

柳生一族の陰謀(2020年版) 

2020年作品、 西片友樹演出、吉田鋼太郎 溝端淳平 岡山天音 飯豊まりえ出演。


元和8年、二代将軍徳川秀忠が急死した。 後継指名がないままでの将軍の死は徳川体制に動揺を与えると、幕閣・大奥の一部で秘密にされ隠蔽された。 弟の忠長(荒井敦史)を推す声が高まる中、将軍家剣術指南役の柳生宗矩吉田鋼太郎)は、剣術の弟子である家光(岡山天音)を将軍の座につかせるべく陰謀を張り巡らす。 それは朝廷ばかりか息子の十兵衛(溝端淳平)ら柳生一族をも争いに巻き込む仁義なき戦いの始まりであった…!


久しぶりにNHKで作られたこのお話ですね。 昔は連続ドラマになったほどの、柳生十兵衛とその一族の物語です。
演出は西片友樹、「科捜研の女」シリーズを手掛けている方ですね。 映画は撮っていないようです。
主演の十兵衛役は溝端淳平、「七つの会議」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15863887 が近作ですね。
吉田剛太郎は、「カイジ ファイナルゲーム」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/01/22/060000 が近作です。


物語は2代将軍から3代への継承の時の、権力闘争ですね。 秀忠の死は、毒殺という噂が立ち、その張本人は柳生宗矩でした。 それは秀忠が3代将軍を次男の忠長にしようという動きがあったことから、長子継承の本筋から家光についた但馬が先手を打ちました。
用意周到の宗矩は、疎遠だった長男の十兵衛を呼び、さらには根来集も味方につけ、家光を将軍に押し進めますが、忠長の母・於江与、土井利勝たちは対抗します。


今作は90分枠なんで、サクサク進んでいきますね。 もったいない題材だと思いますが、まあ仕方がないかもしれませんね。 淳平君の十兵衛はどうかと思いましたが、剣豪というよりも優しい十兵衛像が見れた感じでした。


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父から招集がかかる十兵衛

 

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それは長子相続を果たすため

 

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将軍を狙う弟の忠長

 

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出雲阿国

 

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しかし朝廷も絡んでくる

 

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さらには別の刺客も

 

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